【ガイドが厳選する鳥100種】その1:ハシビロコウ

海外のバードウォッチングツアーを担当している日比と田仲が選んだ、「この鳥は個人的に好き」、「この鳥とはいつか出会いたい」という独断で選んだ野鳥を紹介します。時にはとても地味な鳥が登場することもありますが、私たちにとっては思い入れの強い鳥たちですので、お付き合いいただけましたら、幸いです。

 

記念すべき第1回目は、ハシビロコウをご紹介します。

ハシビロコウ

「王道」とも言える選択ですが、やはり、この鳥は外せません。

この鳥の生息地はアフリカ大陸中央の白ナイル川流域で、もっともよく知られた観察地がウガンダの湿地です。大きな嘴をした特徴的な外見と共に、この鳥を有名にしているのが、置物のように何時間も動かないという特徴です。この生態は実は、バードウォッチングツアーではこの特徴も一長一短です。ハシビロコウが生息するのはパピルスが一面に生えているような、広い湿地です。そのような場所では、これほど大きな鳥でもじっと動かないでいると、意外なほどに目立たないのです。その反面、見つけてしまえば、なかなか動かない鳥だけにしっかりと観察することができます。しかし、ひたすら動かない鳥なので、同じ角度からしか見ることができないのですが。普通は薮に隠れたり、飛び去ってしまうと残念なものですが、ハシビロコウだけは、たとえ、飛び去られてしまったとしても、動いている姿を見ると嬉しくなってしまいます。歓声を上げながら飛び去っていく姿を観察する、そんな不思議な鳥なのです。

田仲謙介(海外バードウォッチング担当)

 

 

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