【ツアー報告】無人島のアジサシと宮古島のアカショウビン 2016年7月3日~6日

(写真:オオクイナ 撮影:米持千里様)

7月3日、11:50 羽田空港、伊丹空港からのお客様と那覇空港で合流。真夏の陽射し中、早速無人島に渡る。岩礁でベニアジサシとエリグロアジサシが約80ペア見られ、よく見るとその中に2羽のマミジロアジサシが入っていたので大盛り上がりとなり、みなさんでじっくりと観察、撮影する。蒼い海と青い空と白い砂浜を飛ぶアジサシたちは真夏の絵はがきのような景色で美しい。15:25 無人島を離れ、専用車で付近の海岸へ行く。クロサギの黒色型、白色型や越夏しているトウネン、セイタカシギ、サギ類など観察、撮影し、17:05お庭にプールのあるリゾートホテルに到着。

7月4日、03:55 ホテルを出発してやんばるの森を目指す。折角、沖縄本島にいるのだから、ちょっと早起きをしてやんばる3点セットを見ようと北上する。05:55 やんばるのポイントに着き、車でゆっくり走ると道路や脇の草地でアカヒゲやヤンバルクイナが採餌をしていて、小一時間でヤンバルクイナを合計20羽程観察、撮影する。さらにやんばるの林道へ行き、この時期にだけノグチゲラが食べにくる木の実があるのでノグチゲラの食痕を探しているとノグチゲラが数羽で木の実を食べている。葉の陰で採食しているのでなかなか全身は出ないが観察をするには十分である。それでも粘って数人がきれいな写真を撮る。やんばるでの滞在は3時間半程だが、この時期ならではのピンポイントを回ることでやんばる3点セットを観察、撮影する。急いで南下し、11:55 那覇空港に到着。チェックイン、昼食を済ませて宮古島空港へ飛ぶ。

15:35 宮古島空港から専用車に乗りポイントへ向かう途中、文字通りバケツをひっくり返したようなスコールになる。しばらく雨宿りをしてからポイントへ行くと、すぐにリュウキュウアカショウビンが水浴びに来て近くの枝や杭にとまって羽繕いをする。するとリュウキュウサンコウチョウも水浴びに来る。17:30 オオクイナの綺麗なオスが水浴びに来てみなさんで盛り上がる。ここではその後もリュウキュウアカショウビンやリュウキュウキビタキなどが水浴びにやって来る。18:00 ホテルに到着。この夜はみなさんで地元の居酒屋へ行き沖縄料理や宮古島の食材にオリオンビールや泡盛で盛り上がる。これも旅の楽しみの一つなのである。

7月5日、06:18 ポイントで待っていると、リュウキュウアカショウビン、リュウキュウサンコウチョウが何度も水浴びに来る。07:46 オオクイナの綺麗なオスが来て盛り上がる。しかし、昨年と比べるとやって来る個体数が少ない。これは数日前から毎日スコールがあり、あちこちに水溜りができているためであり、鳥たちはわざわざ水場に来なくても水浴びが出来るのである。それでもリュウキュウアカショウビン、リュウキュウサンコウチョウ、オオクイナがやってくる。周辺の散策路を歩くとキンバト、カラスバト、リュウキュウコノハズク、アオバズクなどがいるので待つ人と散策路を歩く人に別れて観察や撮影をする。

10:25 一旦この場所を離れて海岸に行く。ここには生簀がありエリグロアジサシとベニアジサシが数十羽ダイブしたり休んだりする。暫く待つとオオアジサシ1羽が飛来し、みなさんでじっくりと観察、撮影する。

12:30 昼食は離島マニアの間で有名な「皆愛屋」の“ゆし豆腐そば”と“島豆腐おにぎり”をいただく。そば出汁が優しくて美味しい。昼食後はまた移動してツバメチドリを探す。今年は多くのツバメチドリが繁殖に成功したようで耕作地や道路に巣立ちビナが百羽以上もいて、じっくりと観察、撮影する。

14:30 再び水場へ行き、待つ人と散策路を歩く人に別れて観察、撮影する。道路沿いにはスジグロカバマダラ、リュウキュウアサギマダラ、ベニモンアゲハ、ツマムラサキマダラ、ナガサキアゲハなどの南の蝶たちがたくさん乱舞している。

16:15 ホテルに戻り休憩。夕食を済ませてから夜間観察に行く。19:15 薄暮になるとネコのような奇妙な声でインドクジャクが一斉に鳴き、翼長1mもあるヤエヤマオオコウモリがばさっばさっと飛ぶ。さらに暗くなると一斉にフクロウ類2種が鳴き出す。特にリュウキュウコノハズクの密度が濃く、直ぐに見付けてみなさんでじっくりと観察、撮影する。そんなフクロウ類の姿をたっぷりと堪能し、みなさん笑顔でホテルに戻ったのである。

7月6日、05:50にホテルを出発し、耕作地を車でゆっくりと走る。キンバトが畑の真ん中で採餌をし、シロハラクイナがあちこちで追いかけっこをしている。ミフウズラがちらっちらっと道路を横切ったりサトウキビ畑の脇を歩くがじっくりとは見られない。キンパラやシマキンパラの群れがサトウキビ畑を飛び、シロハラクイナが走りまわる。さらに耕作地を走るとミフウズラのペアが道路を渡っていたのでじっくりと観察、撮影する。

07:30 またまた水場に行き、待つ人と散策路を歩く人に別れる。水場にはリュウキュウアカショウビン、リュウキュウサンコウチョウが何度も水浴びに来て、カラスバトやキンバトも近くの木にとまる。ここは待っているだけでみなさんの憧れの鳥たちが次々に向こうからやって来てくれる夢のような場所なのだ。散策路では、キンバトの幼鳥2羽とカラスバト2羽が餌をついばむシーンをじっくりと堪能する。

11:00 朝から汗だくとなったので、ホテルに戻ってシャワーを浴び、昼食後、別の場所へ行く。湿地に着くと、ヨシゴイが飛んでいた。ここには沖縄で唯一、ヨシゴイが留鳥でいるのだ。シロハラクイナがヘンテコな声で求愛し、バンやカイツブリも見られた。そして、未練がましく耕作地をぐるぐると廻りながら宮古島空港へと向かったのである。

無人島のアジサシ類、やんばる3点セット、そして宮古島の水場へ来る鳥たちやフクロウ類をじっくりと堪能した盛りだくさんのツアーとなりました。みなさま、お疲れ様でした。

宮島 仁

亜種リュウキュウアカショウビン 撮影:米持千里様

リュウキュウアカショウビン 撮影:米持千里様

 

リュウウキュウサンコウチョウ 撮影:米持千里様

リュウキュウサンコウチョウ 撮影:米持千里様

 

エリグロアジサシ 撮影:米持千里様

エリグロアジサシ 撮影:米持千里様

 

ベニアジサシ 撮影:米持千里様

ベニアジサシ 撮影:米持千里様

 

リュウキュウコノハズク 撮影:米持千里様

リュウキュウコノハズク 撮影:米持千里様

 

オオアジサシ 撮影:米持千里様

オオアジサシ 撮影:米持千里様

 

マミジロアジサシ 撮影:米持千里様

マミジロアジサシ 撮影:米持千里様

 

ツバメチドリ 撮影:米持千里様

ツバメチドリ 撮影:米持千里様

 

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