【ツアー報告】祝!種昇格!ホントウアカヒゲに会いたい! 2025年4月5日~7日

(写真:ホントウアカヒゲ 撮影:一ノ瀬徹様)
5日、那覇空港でお客様と合流。今年はなかなか気温が上がらず、ここ数日も真冬のようである。この時期はイタジイなどの照葉樹が一斉に芽吹き、山はブロッコリーの森のようなのだが、寒さで静まり返っている。それでも過去の経験からホントウアカヒゲのポイントをいくつも回って行くが、まったく囀っていない。その後はヤンバルクイナのポイントへ行く。遠くでヤンバルクイナが鳴き、サシバが飛んでいく。やっと愛想のいいホントウアカヒゲの雄がいてみなさんでじっくりと観察、撮影する。ヤンバルクイナもチラッと道路に出てくるが、前の席の人しか見られない。18:00にホテルにチェックイン。ホテルの裏から一晩中、ヤンバルクイナの声がする。
6日、朝から冷たい雨が降っている。早朝にホテルの駐車場の下にある池を見ると、ヤンバルクイナが入っている。しかし、全員が出てくる前に藪に入ってしまった。その後はやんばるの森を車でゆっくり走る。気温が15℃と真冬でも寒い方でしかも細かい雨が降っているという最悪の天候なのだ。時々、ヤンバルクイナが道路脇に出てくるが、直ぐに藪に逃げ込んでいく。ヤンバルクイナのポイントで待つと、1羽が出てきたので皆さんでじっくりと観察、撮影するとシロハラクイナだった。8:00 ホテルに戻って朝食、9:30 出発。再び、やんばるの森をゆっくり走る。例年ならこの時期のホントウアカヒゲの雄は、ソングポストで朗々と囀るのだが、寒くてまったく鳴いていない。それどころか他の鳥も全く鳴かないからやんばるの森がひっそりとしている。それでも、この時期限定の“幻のパープル・シャンデリア”といわれているイルカンダが南国的なエキゾチックな花を付けている。愛想のいいホントウアカヒゲの雄が囀っているのでやっと全員でたっぷりと堪能する。昼食とお買い物をした後、耕作地へ行きサギ類やオナガガモ、タカブシギなどの水鳥を見付けて盛り上がる。再び、やんばるの森へ行き、ノグチゲラのテリトリーで待っていると、なんとノグチゲラ雄が道路を横切る。慌てて周辺を探すと、こちら側へ飛来してとまったので皆さんで観察、撮影する。勝手にヤンバルクイナ、ノグチゲラ、ホントウアカヒゲを“やんばる3点セット”と呼んでいるが、なんとか3種が見られたのだ。その後も苦戦し、17:30にホテルに戻り18:00から夕食。19:30から希望者だけでホテルの周りを歩く。暗くなるとリュウキュウアオバズクが直ぐ近くで鳴き、翼を広げると約1mもあるオリイオオコウモリが葉を食べている。すると、ホテルのすぐ前の木で寝ているヤンバルクイナを発見してみなさんで盛り上がる。雨も上がり、ホテルの周りからは一晩中、ヤンバルクイナ、リュウキュウアオバズク、リュウキュウコノハズクの声がする。
7日、晴れていて寒いが気持ちがいい天気だ。早朝にやんばるの森を車でゆっくり走る。ヤンバルクイナが道路脇に出てきて皆さんで観察し、何人かが写真も撮る。ノグチゲラの声がするので待つと、樹林から飛び出す。そして、ホントウアカヒゲの雄をたっぷりと堪能してホテルに戻る。8:30に朝食。9:00に出発の準備をしているとヤンバルクイナ2羽が水浴びをしているので皆さんでじっくりと観察、撮影する。9:20 出発、南下して耕作地へ行き、サギ類やコチドリ、タカブシギ、オジロトウネン、セイタカシギ、シロガシラ、シマキンパラなどを皆さんでじっくりと観察、撮影。12:00昼食。さらに南下して、クロツラヘラサギ、ヘラサギ、ハシビロガモ、コチドリ、タカブシギ、アオアシシギ、タシギ、バン、オオバンなどを観察、撮影して那覇空港へと向かったのである。真冬に戻ったやんばるでしたが、なんとかホントウアカヒゲ、ヤンバルクイナ、ノグチゲラのやんばる3点セットに出会うことができました。みなさま、お疲れ様でした。
宮島仁