【ツアー報告】アホウドリ類3種に会いたい!東京~八丈島航路 2025年3月22日~23日

(写真:アホウドリ 撮影:天野昌弘様)

過去、4月上旬に企画してきた東京~八丈島航路ツアーですが、ここ数年はアホウドリ、コアホウドリ、クロアシアホウドリのアホウドリ類3種を一気に観察できるよう企画変更しました。そもそも海況が良くないことが多い伊豆諸島航路において、この3月ももちろん海況が悪いことが多く心配ではありましたが、リスクを承知の上で変更しました。主役のアホウドリは翼開長240cmと圧倒的な存在感を誇り、このツアーを始めた頃は、まだまだ幻の海鳥的存在で定期航路から観察できるという概念はありませんでした。ただツアー企画後は個体数の増大も手伝って、年々、観察頻度が上がってきました。またコアホウドリ、クロアシアホウドリも良く見られる時期のため楽しみが増えました。今回は本来、3月15日出発で企画していたツアーを海況不良により中止したことによる代替えツアーとして再募集しました。この日の東京都内の最高気温は17℃と、前週までの厳しい寒さはなくなってはいるものの、海上は最大で風速11mの西風が吹き、最大波高2.5ⅿと前日に比べるとやや穏やかな予報が出てはいたものの、この日も御蔵島、三宅島、八丈島の3島すべて条件付きの出航となりました。

22日、この日は橘丸がほぼ予定通り19:50に竹芝桟橋に着岸したことから、下船後は夕食、そして翌日の食料の買い出しに向い、20:30には竹芝桟橋に戻って乗船チケットを受け取って準備に取り掛かりました。ただこの日も週末にかかっていること、そして神津島に向かうさるびあ丸の出航もあることから竹芝桟橋はかなり賑やかでした。そして予定通り21:30にご集合いただき、資料の配布、トラベルイヤホンの配布と使用方法説明を行いました。そして今回も山階鳥類研究所の平岡考さんにお越しいただき、アホウドリ調査、保全の現状、そしてマンスリーサポーターについてお話をしていただきました。その後は翌日の連絡事項、また念のため緊急時の対応方法をお伝えしてから22:15から乗船し、東海汽船橘丸は予定通り22:30にまずは三宅島に向けて出港しました。

*諸般の事情により詳しい出現状況をウェブサイトでは公開しておりません。

私が海鳥観察をはじめた頃は定期航路でアホウドリが高確率で見られる日がくるとは夢にも思っていませんでした。ただ保護活動の成果もあってかつては幻の海鳥だったアホウドリが身近な海鳥になりつつあること年々実感するようになってきました。今回は春の伊豆諸島航路としては平均的な海況で往路の強烈な西風を除けば、ほぼいつも通りの探鳥ができました。アホウドリの観察個体数はやや少なく、コアホウドリに出会えなかったことは少々残念でしたが、今回はオオミズナギドリの巨大な群れが見られ、カンムリウミスズメも良く観察できました。今後もさまざまな海域でさまざまな季節に海鳥観察ができるツアーを企画予定です。この度はご参加いただきましてありがとうございました。またご一緒できましたら幸いです。

石田光史

アホウドリ 撮影:伊藤暁郎様

 

アホウドリ 撮影:鳥好閑人様

 

クロアシアホウドリ 撮影:天野昌弘様

 

クロアシアホウドリ 撮影:伊藤暁郎様

 

オオミズナギドリ 撮影:鳥好閑人様

 

クロアシアホウドリ 撮影:天野昌弘様

 

アホウドリ 撮影:伊藤暁郎様

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