【ツアー報告】タイ中部 バードフォトツアー 2025年1月20日~26日

(写真:ヤマショウビン 撮影:川瀬水輝様)
美しい種が多いカワセミの仲間は海外ツアーでも人気の高いグループですが、今回のフォトツアー最大の目的であるヤマショウビンは近年の減少が著しく、場所によってはわずか直近30年の間に90%の減少が報告されるなど、世界の分布地を見渡してもどこでも観ることが難しくなっています。しかし、タイではまだ定期的な越冬が確認されているため、このツアーを企画する運びとなりました。
初めての企画であり、各地における減少の話を聞くと厳しいのでは・・・という想いも脳裏をよぎりましたが、初日に訪れた場所でしっかりとその美しい姿を観察、撮影することが出来て、同じカワセミ類のアオショウビン、コウハシショウビンも撮影することが出来ました。そのおかげで翌日以降はひとつ、ひとつの鳥に時間をかけながら撮影することが出来ました。今年は餌になる昆虫が大発生していることから並木に集まっているという美しいミドリテリカッコウや、シワコブサイチョウ、マレーウオミミズクなどを、それぞれ時間をかけながら撮影することが出来ました。そして最後にヒメヤマセミの撮影ポイントを訪れ、そこでも何度も現れるヒメヤマセミを撮影して、帰路に就きました。今回は幸いにも幸運に恵まれましたが、現地ガイドに尋ねるとタイにおいてもヤマショウビンは減少しているそうですので、このツアーもあと何回、企画できるかは分かりませんが、いつまでもこの美しいカワセミの姿をタイで楽しんで撮影できることを願うばかりです。
田仲謙介