【ツアー報告】冬の琵琶湖で1日60種観察にトライ! 2025年1月4日

(写真:オオワシ 撮影:坂東俊輝様)

ここ数年、新年のスタートツアーとして定番になった冬の琵琶湖をめぐる日帰りバスツアー。2025年は2本企画してみましたが、おかげさまですべて満席となりました。琵琶湖でのツアーは毎年これだけではありますが、湖北の探鳥地をたった1日めぐるだけでもかなりの数の野鳥に出会えることから、タイトルには60種観察という目標を掲げてみました。今回もさまざまな方面からご参加いただきやすいように米原駅発着のツアーとし、幸いご好評をいただけたようでそれぞれの方向から多くの方々にご参加いただくことができました。冬の琵琶湖はなかなか天候が安定せず、何かと心配が尽きませんが、今回も早朝まで雨や雪、その後も晴れマークがありながらも、にわか雨があるとの予報が出ていました。

4日、早朝の米原駅周辺は小雪が舞い、その後は小雨が落ちてきていました。ただ集合時間の10:00頃には空は曇り空ながらも一部に青空が見えてきていました。ご集合後は30分ほどで最初のポイントに到着することができ、各自観察機材の準備をしていただいてから歩き出しました。この時間は曇ってはいたものの雨はなく、また周辺の山々は雪景色でしたが、風がなかったことからそれほど寒さは感じませんでした。歩き出すと道沿いにシロハラが飛び、センダンにはヒヨドリが群れていました。草地までくるとメジロの姿が多かったものの、それほど小鳥たちの気配はありませんでした。公園内に入るとニレの木に50羽ほどのアトリが群れ、種子を食べるのに夢中になっているため間近にじっくりと観察することができました。河口まで行くとカモ類の姿は少なかったもののハジロカイツブリが見られ、対岸の浜にはハマシギ、アオアシシギ、イカルチドリ、イソシギの姿があり、間近の浜にはハクセキレイ、セグロセキレイの姿もありました。来た道を戻ると草地にはホオジロ、アオジの姿があり、上空をハイタカがゆっくり旋回飛翔してくれました。さらに戻るとアオゲラの声が聞こえ、最後は間近にある木に飛んできたことからじっくりと観察することができました。その後は一旦、各自昼食の時間とし、昼食後は対岸の枯れ木に止まるオオワシを望遠鏡で見てから湖岸を歩きました。ここではかなりの数のマガモが見られ、ヒシクイ、マガン、そしてカワアイサが陸地に上がっていたことからじっくりと観察することができました。さらに歩くと木の実に集まっているヒヨドリとツグミが見られ、ジョウビタキのオスが間近の枯れ木に止まっていました。その後は畑地を歩き、少々近くなったオオワシを再び観察することができ、ほかにもムクドリやモズ、ヒバリの姿もありました。オオワシが止まっている木が良い場所だったとこから、その後はより近い位置からオオワシを観察してみることにしました。この日は見晴らしがよい松の木に止まっていたことから全身をしっかり見ることができ、付近ではノスリがホバリングしていました。観察後はここまで見られていないカモ類を探してみました。バスを降りるとエナガの群れが賑やかで、この日はなぜかかなりの数のヒシクイが見られました。丹念に見てみるとヨシガモが多く、ほかにもオカヨシガモ、ハシビロガモ、ミコアイサも見られ、数が少ないながらもトモエガモの姿もありました。そして対岸の木にはオシドリが群れで止まっていました。そしてやや風が冷たくなってくる中、最後のポイントを歩きました。まずは湖面に浮いているキンクロハジロに混じっているスズガモが見られましたが、この冬を象徴するかのように小鳥類の姿はほとんどなく、ホオジロ、モズ、カワラヒワが見られた程度でした。ただようやく数羽のタゲリに出会うことができ、貯水池ではミコアイサの小群を見ることができ、最後は頭上を通過していくミサゴの姿を見てこの日の探鳥を終えました。

恒例になっている新年最初の琵琶湖ツアーは曇り空の中でしたが、まず名物であるオオワシを堪能することができ、定番種のアトリ、ハジロカイツブリ、ヒシクイ、カワアイサ、ヨシガモ、トモエガモ、ミコアイサ、タゲリなどは見られたものの、この冬を象徴するかのようにシメ、カシラダカ、オオジュリン、イカルといった小鳥類、さらにケリ、チュウヒが見られませんでした。ただマガン、アオアシシギ、イカルチドリ、イソヒヨドリ、オシドリ、ハイタカ、アオゲラといった意外な出会いが多かったことから計62種に出会うことができました。この度はご参加いただきましてありがとうございました。                                                          

石田光史

アトリ 撮影:坂東俊輝様

 

ヒシクイ 撮影:坂東俊輝様

 

ノスリ 撮影:坂東俊輝様

 

シロハラ 撮影:坂東俊輝様

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