【ツアー報告】冬の道東でシマフクロウとユキホオジロに会いたい!2024年12月17日~19日
(写真:ユキホオジロ 撮影:伊原やよい様)
季節を問わず魅力的な野鳥たちが目白押しの北海道。特に道東、知床エリアはバードウォッチャーならば毎年でも訪れたい憧れの場所でしょう。その道東エリアの一部に留鳥として生息しているシマフクロウに出会うことを主な目的として長らくツアー企画してきましたが、昨年からリニューアルし、日中の時間のほぼすべてをユキホオジロを探す行程に変更してみました。まずシマフクロウは国の天然記念物に指定されている日本産では最大のフクロウ類で、全長70cm、翼を広げると180cmにも及びます。夜行性のためその姿を見ることは難しいのですが、道東の一部の宿泊施設ではお客様に提供するために活けられている魚を狙って夜な夜なシマフクロウがやってくるようになった場所があり、それらの場所ではシマフクロウが見られるよう工夫し、また結果として保護増殖に貢献している事例があります。この時期は日没が早いため観察時間を長めに確保できること、厳冬期に比べて混雑していないこと、そして雪景色で見られる可能性が高いことからシマフクロウ観察、撮影にはベストシーズンです。一方、ユキホオジロは冬鳥として渡来するものの、採食行動の特性から行動範囲が極めて広く、北海道の人気種の中でも出会うことが難しい種といえるでしょう。
17日、この日の東京都内は早朝から澄み切った快晴で、風も弱く、穏やかな印象でした。10:00過ぎには羽田空港に到着し、ご集合いただいた後は資料、行の航空券も配布、そしてこの日の連絡事項をお伝えしてから搭乗して、中標津空港に向いました。機材準備の影響から10分ほど遅れて到着した後は、早速バスに乗車して羅臼町を目指しました。この日の羅臼町は日没が15:45ということで、出発時は早くも夕暮れのような雰囲気でした。移動中のバス車内では、シマフクロウ、ユキホオジロ、それぞれの特徴や、ここまでのツアーでの状況を解説しながら進みました。
*諸般の事情により詳しい出現状況をウェブサイトでは公開しておりません。
長らく企画、催行してきた「シマフクロウに会いたい」「シマフクロウを撮る」をリニューアルし、昨年からは日中の時間のほぼすべてを使って、なかなか出会うことができないユキホオジロを徹底的に探す行程に変更してみました。正直、かなり難しいだろうと覚悟はしていましたが、昨年に引き続き、今年も4回チャレンジしてすべてでユキホオジロに出会う幸運がありました。この冬はユキホオジロの数が多かったことから、雪原を群れ飛ぶシーンが見られ、特に印象的でした。シマフクロウに関しては、初日に出会うことができないという想定外のことがありましたが、翌日は良い雰囲気の中でさまざまなシーンが見られました。北海道はどこに行っても魅力的な野鳥が楽しめます。ぜひ季節や場所を変えてまたお出かけください。この度はご参加いただきましてありがとうございました。
石田光史