【ツアー報告】秋の小笠原 硫黄島3島クルーズとメグロの島・母島 2024年10月18日~23日
(写真:カワリシロハラミズナギドリ 撮影:遠藤英一様)
年に一度の小笠原海運特別航路、硫黄島3島クルーズ出港日がいよいよやってきました。コロナの関係でしばらく硫黄島に行くことができず、私にとっても5年ぶりになります。過去、何度も何度も硫黄島3島クルーズに同行させていただきましたが、そのほとんどが7月、9月で、10月に訪れるのはこれが2回目です。硫黄島3島クルーズはまずおがさわら丸で24時間かけて父島に向い、そこから再度おがさわら丸で11時間かけてまず南硫黄島に向い、そこから北上しながら硫黄島、北硫黄島をめぐります。それぞれに主役の海鳥がいることが特徴で、アカオネッタイチョウ、シラオネッタイチョウ、ヒメクロアジサシ、シロアジサシなどが挙げられます。久しぶりの秋の開催ということもあって台風や天候不良が心配でしたが、天気予報は期間中は良く、海況は後半に荒れ模様との予報が出ていました。
18日、この日の東京都内は朝からどんよりとした空模様で雨が降る時間帯もありました。少々混雑している竹芝桟橋に10:00にご集合いただいた後は資料配布、トラベルイヤホン配布、そして連絡事項が書かれた用紙をお渡ししてから乗船し、596名を乗せたおがさわら丸は予定通り11:00に小笠原父島に向けて出港しました。そして出航後3時間ほどで東京湾を出るため、それに合わせる形で探鳥を開始しました。この日は波はかなり穏やかでしたがまずは曇り空の中での探鳥スタートとなりました。
*諸般の事情により詳しい出現内容をウェブサイトでは公開しておりません。
今回は久しぶりの硫黄島3島クルーズであり、さらにはかなり久しぶりの秋の開催となりました。秋は台風や海況不良が多いのですが、まずは天候、海況ともまずまずだったことは幸いでした。硫黄島3島クルーズでは結果的にはシラオネッタイチョウ、ヒメクロアジサシが見られませんでしたが、クロアジサシ、セグロアジサシ、アカアシカツオドリが想定外に多く見られ、定番のアカオネッタイチョウ、シロアジサシ、そしてアオツラカツオドリが見られました。また母島ではメグロをじっくり見ることができ、往復の航路では秋の小笠原航路らしく、クビワオオシロハラミズナギドリ、カワリシロハラミズナギドリ、ハジロミズナギドリ、コシジロウミツバメが見られ、定番の小笠原海鳥基本5種も見られました。今後も「トラベルイヤホン」を駆使して出現した海鳥の出現状況をデッキにいる全員で共有しながら観察できるツアーを企画していきます。この度は長い船旅お疲れ様でした。またどこかの海域でご一緒できましたら幸いです。
石田光史