【ツアー報告】7月の東京~小笠原父島航路と南島クルーズ 2024年7月26日~28日

(写真:アカオネッタイチョウ 撮影:杉崎明登様)

今年は早くも5月から暑い日が続き、この時期になると外出も危険なレベルになってしまいました。こうなるとバードウォッチングに出かけるにもどこに行って良いか悩んでしまうわけですが、比較的涼しい海上での探鳥はこの時期の逃げ道のようになっています。中でも小笠原父島へ向かう航路は通常であれば5泊6日の日程で運行しているものの、ちょうどこの時期に3日間で往復できる着発航路が設定されます。6日間だとなかなか足が向かない小笠原ですが、3日間という日程であればお忙しい方にもご参加いただけるだろうとのコンセプトで企画しているのがこのツアーです。この時期の小笠原航路は小笠原海鳥基本5種がほぼ間違いなく見られることはもちろん、時には大変珍しい海鳥に出会うこともでき魅力的な時期です。父島には4時間ほどしか滞在できませんが、これといって目立った種がいるわけではないことから南島へのクルーズを実施し、この時期可愛らしい姿を見せてくれるカツオドリの親子や岩礁に群れるクロアジサシを観察する短時間のチャータークルーズを企画しています。今年は春からとにかく暑い日が続いていますが、小笠原はこの時期でも最高気温が35℃になることはまずありません。そのためまるで避暑に行くような感覚で出発することになりました。

26日、もういつから暑かったか忘れてしまうほど、ずっと暑い東京都内は、この日も朝から快晴でうんざりするほどの暑さでした。この日は集合時間の1時間ほど前に東京竹芝桟橋に到着して準備を進め、おかげさまで集合時間の10:00には全員のご集合が完了したことから、資料配布、行きのチケットの配布、そして海鳥観察ツアーには欠かすことができなくなくなったトラベルイヤホンの配布および使用説明を行い、ツアー全体の重要事項の説明、さらには小笠原航路で見られる海鳥たちの解説をしてから乗船しました。この日のおがさわら丸の乗船人数は485人とのことでそれほど多くはない印象で、無事乗船後、定期船おがさわら丸は定刻の11:00に父島に向けて出港しました。ただ、おがさわら丸が東京湾を出るまでに約3時間を要することから、乗船後はひとまず船内見学や昼食の時間としていただき観察は東京湾を出る14:00からとしています。

*諸般の事情により詳しい出現状況はウェブサイトでは公開しておりません。

早くも5月から関東圏はとにかく暑い日が続いていて、最高気温が35℃を超えることはすでに珍しくなくなっています。小笠原と聞くと暑いイメージがあり、実際に暑いのですが、あまりにも都内が暑いため到着した父島の32℃はもはや涼しく感じるほどでした。今回は総じて穏やかな海況の中、まず覚えたいアナドリ、カツオドリ、オナガミズナギドリ、シロハラミズナギドリ、クロアジサシの小笠原海鳥基本5種をしっかりと見ることができました。カツオドリの乱舞はいつもに比べると少々迫力がなかったようにも感じましたが、アカアシカツオドリが混じり、往路では苦労したシロハラミズナギドリは結果的には最終日に良い条件で見ることができました。またアカオネッタイチョウを2度観察することができ、オガサワラミズナギドリも3個体見る機会がありました。また最後の最後にはオーストンウミツバメ、コシジロウミツバメ、アカエリヒレアシシギも登場し、南島では繁殖中のアナドリ、オナガミズナギドリ、そして可愛らしいカツオドリの親子やクロアジサシを間近に見ることもできました。小笠原は基本的には5泊6日のため、なかなか簡単に行くことはできませんが、またの機会、季節を変えてぜひ小笠原にお出かけください。来年はオーストンウミツバメが乱舞する時期に、アホウドリ3種とメグロ、そしてザトウクジラの豪快な大ジャンプが見られる春に企画予定です。をこの度はご参加くださいましてありがとうございました。またご一緒できましたら幸いです。

石田光史

オガサワラミズナギドリ 撮影:上野達雄様

 

シロハラミズナギドリ 撮影:富川誠様

 

カツオドリの親子 撮影:ミスティ様

 

クロアジサシ 撮影:杉崎明登様

 

カツオドリ 撮影:上野達雄様

 

クロアジサシ 撮影:富川誠様

 

アカアシカツオドリ 撮影:ミスティ様

 

アカアシカツオドリ 撮影:杉崎明登様

 

アナドリ 撮影:上野達雄様

 

オナガミズナギドリ 撮影:富川誠様

 

クロアジサシ 撮影:ミスティ様

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