【ツアー報告】沖縄やんばるの森の固有種たち 2024年5月10日~13日
(写真:ノグチゲラ 撮影:島田真司様)
10日、那覇空港を出発。まだまだ梅雨入りしそうもない晴天の中を一気に北上してやんばるへ向かい、ノグチゲラのポイントで待つ。普段は森の中にいてなかなか出会えないノグチゲラだが、この時期はデイゴの花にやってくるので最も見やすい時期である。ところがいくら待ってもノグチゲラがやって来ない。理由は不明だが今年はデイゴの花にノグチゲラが来ない年のようだ。リュウキュウアカショウビンが遠くで鳴き、リュウキュウサンショウクイや体色の濃いリュウキュウヒヨドリが近くにとまる。ホントウアカヒゲの雄がいるが素早くてなかなか写真撮影とまでいかない。デイゴの花に来るノグチゲラは諦めて、ホントウアカヒゲのポイントへ行く。雄がいいところに出てきてみなさんでじっくりと観察、撮影する。リュウキュウアカショウビンが鳴きながら上空を飛ぶが早くて直ぐに見えなくなってしまう。やっと遠くの尾根の上の木にとまっているところを発見してなんとか観察、写真撮影となる。
11日、早朝にホテルを出発。ヤンバルクイナのポイントをゆっくりと走ると、あちこちでヤンバルクイナが道路に出て餌を啄んでいる。車から至近距離に2羽のヤンバルクイナが出て来てみなさんでじっくりと観察、撮影する。その後はノグチゲラをたっぷりと堪能して11昼食とお買い物。午後はシロガシラやリュウキュウツバメなどを観察、撮影してから森へ行く。ノグチゲラがずっと鳴いていて、数ヶ所でホントウアカヒゲの雄が道路に出ていてみなさんで観察、撮影する。オオゴマダラやツマベニチョウなどの蝶類で盛り上がる。17:10ホテルに到着。
12日、早朝に出発。ヤンバルクイナのポイントへ行く。暫く待つと川岸に出てきたヤンバルクイナが川を泳いで渡る珍しいシーンをみなさんでじっくりと観察、撮影する。さらに真っ黒なヒナが出て来て道路を横切ったのでみなさんで盛り上がる。その後、やんばるの林道へ行くと、あちこちでホントウアカヒゲが囀る。リュウキュウアカショウビンが鳴きながら道路を横切り、イジュやクロツグの花の甘い香りが漂う中、オキナワシジュウカラやリュウキュウメジロなどを見ながら歩き、みなさん独立種になったホントウアカヒゲの写真を撮りたいと頑張る。11:50から昼食。午後は演習林へ行く。ホントウアカヒゲがあちこちで囀るが出て来ないので別のポイントへ行く。愛想のいいホントウアカヒゲがいてみなさんでたっぷりと堪能する。16:10にホテル戻り、18:15夕食、18:50にナイトハイクに出発。ポイントに着くと翼を広げると70~80cmもあるオリイオオコウモリが鳴きながら飛び回る。リュウキュウコノハズクをみなさんじっくりと観察、撮影。さらにポイントを移動してリュウキュウオオコノハズクを観察、撮影して21:00にホテルに帰ったのである。
13日、明け方、台風のような大雨だったが少し小降りとなったので出発。雨が降ったりやんだりの中、南下して農道をゆっくり走り、ヘラサギ、アオアシシギをみなさんじっくりと観察、撮影。シロハラクイナがいたが直ぐに隠れてしまう。夏羽のアマサギなどやシロガシラを観察、撮影しているとツアーになるとなかなか会えないリュウキュウヨシゴイの雄が飛来してとまる。さらに、繁殖羽の綺麗なリュウキュウヨシゴイの雄がのんびりと餌を採っているのでみなさんでたっぷりと堪能する。さらに南下して11:30に昼食。12:35に海岸へ行くが雨が強くて車に戻る。農道をゆっくり走りキンパラ、シロガシラなどを観察、撮影。さらに耕作地へ行き、綺麗な繁殖羽のツバメチドリ14羽をしっくりと観察、撮影する。そして、最後にコアジサシ、クロツラヘラサギを観察して那覇空港へと向かったのである。
この時期限定のデイゴの花にとまるノグチゲラを観察、撮影する予定でしたが、今年はまったく花にやってきませんでした。しかし、ヤンバルクイナ、ホントウアカヒゲ、ノグチゲラの“やんばる3点セット”にフクロウ類2種や綺麗なリュウキュウヨシゴイ、ツバメチドリとの出会いが付いた楽しい4日間でした。みなさま、お疲れ様でした。
宮島 仁