【ツアー報告】冬の琵琶湖で1日60種観察にトライ! 2024年1月8日

ここ数年、新年のスタートツアーとして定番になった冬の琵琶湖をめぐる日帰りバスツアー。2024年も3連休に合わせて3本企画してみましたが、おかげさまですべて満席となりました。琵琶湖でのツアーは毎年これだけではありますが、湖北の探鳥地をたった1日めぐるだけでもかなりの数の野鳥に出会えることから、タイトルには60種観察という目標を掲げてみました。今回もさまざまな方面からご参加いただきやすいように米原駅発着のツアーとし、幸いご好評をいただけたようでそれぞれの方向から多くの方々にご参加いただくことができました。冬の琵琶湖は過去、大雪など天候悪化があり心配がつきもので、今回も事前の天気予報がコロコロ変わり、結果的には前夜から降り始めた雪はこの日の朝には止み、その後は晴れてくるとの予報に変わりました。

8日、早朝の米原駅周辺はどんよりとした曇り空でしたが、湖北方面を眺めると日差しが見えていました。ただその後は曇り空から激しい雪が降り始めては止み、また晴れたかと思うと雪が降るといった天候が続いていました。ただ集合時間の10:00には空は青空が広がってきていて、どうやら天候は落ち着いた印象がありました。集合が順調に澄んだことから予定通り琵琶湖に向かって出発しました。今回も米原駅からということもあって30分ほどで最初のポイントに到着することができ、到着後は各自観察機材の準備をしていただいてから歩き出しました。ここからの眺めは昨日までとは全く異なり、遠くの山々は見事な雪景色でした。駐車場付近では枯れ木にツグミが止まり、トビが飛び回っていました。公園まで行くとカワラヒワの群れが木に止まり、広場では100羽はいようかというアトリの群れがアキニレに群れ、シメの群れは地面に降りて餌を探しているようでした。河口まで行くとやや風があったものの雑木林にはエナガが群れ、さらに見ているとどこからともなくアオゲラがやってきて樹液を吸っているようでした。またホオジロの群れが飛び、河口ではかなりの数のカンムリカイツブリが群れ、ほかにもハジロカイツブリ、ミコアイサ、カワアイサ、イソシギ、ミサゴも見られました。来た道を戻るとアトリの群れが飛び交い、アカゲラが頭上の木にやってきていました。その後は一旦、各自昼食の時間とし、昼食後は畑地から琵琶湖畔を歩いて探鳥してみました。畑地ではタシギの姿があり、畔に隠れてしまいましたが望遠鏡でその姿を捉えることができたため特徴的な長い嘴も見ることができ、その後は畑地にたたずむケリが見られました。琵琶湖畔まで行くと、遠くの中州で休むヒシクイ、マガンが見られ、湖面にはマガモ、カルガモ、ヒドリガモに混じるカワアイサ、ホオジロガモ、ミコアイサ、ヨシガモなどが見られました。また戻る途中にはヨシ原でジョウビタキ、そして枯れ木に止まるアリスイが見られました。ただこの日はなかなかオオワシの姿が見えなかったことから昨日同様に下の道から探してみることにしました。一旦バスにて現地に向かい、バスを降りて山を見上げるとやや枯れ木に被った状態で止まるオオワシの姿があり、ひとまず観察してみることにしました。しばらくするとオオワシは飛び立ってくれたため飛翔する姿も観察することができ、その後はバスにて次のポイントに向かいました。うっすらと雪が残る湖畔から観察すると、かなりの数のマガモ、オナガガモ、ヒドリガモが見られ、そこに混じるヨシガモ、オカヨシガモ、ハシビロガモ、ミコアイサ、そしてトモエガモの姿を見ることができました。その後は一気に冷え込んでくる中、最後のポイントを歩きました。湖畔を見ているとオオタカが飛び、枯れ木に止まっていたカワセミが飛んでいきました。畑地の中の道を歩くと20羽ほどのタゲリの群れが雪山を背景に飛び回り、どこからともなく飛んできたノスリが枯れ木に止まりました。その後は枯れ木に群れるカシラダカ、ホオジロ、湖畔で休むコハクチョウ、湖面に浮いている4羽のミコアイサ、そしてこの日も畑地に群れているトビを見て探鳥を終了しました。

3日間連続して催行した冬の琵琶湖。今年は毎回刻々と変わっていく天候の中での探鳥でした。ただこの日も飛翔するオオワシが見られたほか、ヒシクイ、マガン、ヨシガモ、トモエガモ、ホオジロガモ、カワアイサ、ミコアイサ、ケリ、タゲリ、ミサゴ、ノスリ、アトリ、アカゲラ、アオゲラ、アリスイなど、計60種の野鳥たちと出会うことができました。この度はご参加いただきましてありがとうございました。

石田光史

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