【ツアー報告】アオシギに会いたい！奥日光ハイキング（追加設定）２０２３年１１月１７日
（写真：ベニヒワ 撮影：富川誠様）
晩秋恒例になっている奥日光を訪れる日帰りバスツアー。数ある日帰りバスツアーの中でも移動時間がかかることから集合時間をやや早めに設定しています。すでに紅葉の季節が過ぎていることから混雑はなくなり、そのせいで林は静まり返っていて鳥の声もよく聞こえてバードウォッチングには良い季節です。このツアーでは平地では越冬しないアオシギ、カワガラス、キバシリ、ゴジュウカラ、コガラ、オオアカゲラといった種、さらには渡ってきたばかりのアトリやマヒワ、ツグミといった冬鳥たちを観察することも主な目的とし、その中から特にアオシギを探すことを目的にしているため、アオシギが生息している可能性が高い場所を中心にめぐります。過去には積雪があったり、小雪が舞ったりすることもあった奥日光ですが、この日はたまたま低気圧通過に伴い天気予報は暴風雨となってしまいました。ただ午後からは回復傾向とのことで後半に期待して出発しました。
17日、早朝から都内は激しい雨との予報でしたが意外なことに雨はそれほど気にならない朝でした。ほぼ予定通りご集合いただいたことからひとまず奥日光に向けて東北道を進みました。バス車内ではこの日も行動予定、そして今日見られる可能性がある野鳥たちの解説を行い、途中にあるサービスエリアで休憩をとった後は日光有料道路を経由して、いよいよ小雨が落ちてきたいろは坂を登りました。その後、左手に中禅寺湖が見える頃には雨はやや強まってきていました。本来であればこの後は最初の探鳥ポイントに向かうのですが、雨の中で木道を歩きながらの探鳥は厳しいと判断し、まずは前日にベニヒワに出会った場所で機材準備をして状況を見てみることにしました。準備をしながらカラマツ林を見てみると動き回る小鳥がいたことから見てみると、これが幸いにもベニヒワの群れでした。そのため雨具、傘を使用しながらではありましたがまずはベニヒワを観察しました。雨が次第に激しくなる中ではありましたが小鳥たちの動きは意外に活発でアオゲラ、アカゲラがカラマツに止まり、コガラ、ヒガラ、ゴジュウカラが賑やかに飛び回っていました。ベニヒワの群れは15羽ほどで意外にも間近で観察することができ、最後はかなりの数のエナガの群れも見られました。ただここで雨はかなり激しくなってきたためバスに戻り、少々早めながら昼食の時間としました。ただその後も雨が激しかったことから1時間ほどバス待機していただきました。ただ12:45には空が明るくなり、男体山もその姿を現し始めたことからいよいよアオシギ探しに向かいました。木道を歩くといきなりカワガラスが間近に見られ、この日はミソサザイは姿が見られたほか、さえずりも聞こえました。またカワガラスの繁殖行動も見られ、倒木に2羽が並んで止まっている姿を見ることもありました。ただこの日もアオシギの姿がなかったことから戦場ヶ原に向かいました。この頃にはもう雨の心配はなく青空も見えはじめていました。このでもカワガラス、キバシリが見られたほか、カラマツの松ぼっくりをつついているコガラ、ヒガラが見られ、アカゲラの姿もありました。その後は竜頭滝上まで行ってみましたがここでもカワガラスが間近に見られたもののアオシギの姿はなく、最後は湯ノ湖畔まで足を伸ばしてみました。ここではキハダの実にやってきているツグミの姿があり、ほかにもコガラ、ゴジュウカラの姿はありましたがアオシギの姿はありませんでした。ただ最後にどこからか飛んできたオオアカゲラがしばらく木の幹をつつく様子が見られ、周囲が薄暗くなってきた16:30に探鳥を終了し現地を出発しました。
毎年、この時期恒例になっている奥日光ハイキングですが、今回も前日に引き続き残念ながら主な目的だったアオシギに出会うことはできませんでした。ただこの日も川沿いではカワガラスを間近に見ることができ繁殖行動の一部も見ることができました。またキバシリ、ゴジュウカラ、コガラ、ヒガラ、エナガ、ミソサザイ、アカゲラ、アオゲラといった小鳥たちがかなり楽しませてくれ、最後にはオオアカゲラに出会うこともできました。またこの冬は冬鳥が数多く渡来しているとのことで、この日も雨の中ではありましたベニヒワの小群を存分に楽しむことができました。私も久しぶりに堪能することができ印象に残る出会いとなりました。奥日光はまた季節を変えてツアー企画予定ですのでまたぜひお出かけください。この度はご参加いただきましてありがとうございました。
石田光史
オオアカゲラ 撮影：杉崎明登様
カワガラス 撮影：生田目怜様
カワガラス 撮影：富川誠様
ベニヒワ 撮影：杉崎明登様
ベニヒワ 撮影：生田目怜様
ミソサザイ 撮影：富川誠様
アカゲラ 撮影：生田目怜様
オオアカゲラ 撮影：富川誠様
