【ツアー報告】アカハラダカが渡る!秋の石垣島 2023年9月22日~25日
(写真:アカハラダカ 撮影:宅間保隆様)
9月22日、午後に石垣空港に全員集まって出発。石垣島では地元で鳥を見ている方からリアルタイムの最新情報を頂けるので本当にありがたいことです。早速、カタグロトビのポイントへ行く。繁殖期ではないがペアで飛ぶというがどこにもいないので待つことにした。日本で一番体の小さな亜種オサハシブトガラスや色の濃い亜種リュウキュウキジバトが飛び回る。耕作地で採餌をするムラサキサギをみなさんでじっくりと観察、撮影する。時々、林内を飛ぶカタグロトビがチラッチラッと見えるがすっきりしない。シロガシラや亜種シマアカモズなどを観察しているとカタグロトビ1羽が旋回して高度を上げ、さらに、もう1羽も林内を飛んできて林内へ入る。ところが、その後はまったく動きが無い。その後、海岸へ行きムナグロ、メダイチドリ、キョウジョシギ、トウネン、チュウシュクシギ、オオソリハシシギ、オバシギ、ミユビシギなどのシギ・チドリ類を観察、撮影。オオメダイチドリがいて盛り上がる。夕方、ズグロミゾゴイを探すが見当たらない。諦めて海岸へ行きシギ・チドリ類などを観察して、それでもと思ってもう一度、よく見るポイントを通るといきなり足元の草むらからスグロゾゴイが飛び出して枝にとまる。もちろんみなさんでじっくりと観察、撮影する。近くの耕作地でムラサキサギ幼鳥やキジ、シマアカモズなどを観察してホテルにチェックイン。
9月23日、ホテルで朝食後、周辺を歩く。シロガシラ、クロサギ、ツメナガセキレイ、シロハラクイナなどを観察、撮影してからバスで出発。展望台へ行き、屋上に上ると直ぐに真上を80羽程のアカハラダカの鷹柱が見られる。すると、次から次に50羽から200羽位の群れがどんどん旋回上昇していく。中には昨夜、この近くの林でお泊りした個体が至近距離の低いところから旋回上昇してくるので、アカハラダカの上面、目線、下面の写真が撮れるからみなさん大騒ぎなのだ。すると、樹林上を大きな鳥が飛んできた。カンムリワシの幼鳥である。ツバメも凄い数が渡っている。アカハラダカはさらに次々に沸き立つように鷹柱をつくり、朝の2時間程で約1,000羽が渡って行ったのである。その後は耕作地へ行っきジャワアカガシラサギをじっくりと観察、撮影する。さらに農道を歩くと水の張ってある水田があり、キリアイ、アメリカウズラシギ、アカアシシギ、コアオアシシギ、ヒバリシギなどが集まっていたのでたっぷりとシギ・チドリ類を堪能する。なかなか出会えないリュウキュウヨシゴイが3度も飛び立って驚かされる。12:30から八重山そばの昼食。午後は耕作地へ行きツバメ、コシアカツバメ、ショウドウツバメなどの渡り途中のツバメ類を見ていると足元からキジが飛び出して驚く。さらに、またまた、リュウキュウヨシゴイが飛び立って驚かされる。上空をカンムリワシの成鳥が鳴きながらゆっくりと旋回し、耕作地ではムラサキサギ、セイタカシギ、トウネン、ヒバリシギなどを観察、撮影。32℃だが日差しが真夏のように暑い。再びカタグロトビのポイントへ行くが1時間程待っても出て来ないので、最近、狩場にしているポイントへ行くと枯れ木にとまっているカタグロトビを発見。全員でじっくりと観察、撮影する。チョウゲンボウが飛び回り、またまた、リュウキュウヨシゴイが飛び立って驚かされる。海岸でシギ・チドリ類を観察して18:15にホテルへ戻り、19:00から沖縄料理の夕食。アカハラダカの渡りの話で盛り上がったのである。
9月24日、朝食後にホテルを出発して 展望台へ行く。アカハラダカは昨日と比べると少ないが、それでも30羽から50羽程の鷹柱があちこちに見られる。ハヤブサが飛んだり、亜種チュウダイズアカアオバトが飛んだりして盛り上がる。中でも翼を広げると1m近くもあるヤエヤマオオコウモリが飛ぶと大騒ぎなのだ。渡り鳥のツアーはみんなでわいわい楽しめるのがいい。10:00に歩いて下山する。胸が濃い灰色をしていて別種のような亜種イシガキシジュウカラをみなさんでじっくりと観察、撮影する。スジグロカバマダラ、ツマムラサキマダラ、オオゴマダラなどの蝶もたくさん飛んでいる。芝生広場にセキレイ類やタヒバリ類がいるのだが、今日は日曜日で何かの大会をやってて鳥がまったくいない。奥へ行くと、アカショウビンが鳴きながら飛んで行く。道の電柱にカンムリワシの成鳥がとまっていてみなさんで観察、撮影する。エゾビタキ、キマユムシクイ、イシガキシジュウカラ、亜種イシガキヒヨドリなどを観察していると亜種リュウキュウツミが小鳥を追って林内へ飛び込む。12:30から石垣牛ハンバーグの昼食。午後からは海岸へ行く。嘴が妙に短いチュウシャクシギがいて「コシャクかな?」と焦るがチュウシャクシギであった。クロハラアジサシ36羽が飛び回り、ハシブトアジサシ2羽が遠くを飛ぶが近くへは来ない。海上の遥か沖をガンのような鳥が100羽以上の編隊で飛んで行くが遠すぎて何だか分からない。15:40 耕作地へ行くとアカアシシギ、アオアシシギ、タカブシギ、ヒバリシギなどがたくさんいる。タシギではないジシギ類がいるが識別をする前に飛んで行く。なぜかこんな時期にキンバトが鳴く。夕方、カンムリワシを探しに耕作地へ行くが発見できず、諦めて帰る途中のバスの中から電柱にとまっている成鳥を発見。バスを降りて写真を撮ろうとすると、普段は車なんて来ない道なのにこういう時に限って車が来るというあるあるでホテルへ帰るのである。
9月25日、朝食後、ホテルを出発して展望台へ行くとアカハラダカの鷹柱があちこちに上がっていた。イワツバメやチゴハヤブサも飛んで来る。アカハラダカが比較的近いところを旋回しながら上がって来るのでみなさんで盛り上がる。今日も2時間半で約400羽のアカハラダカを見送ったのである。その後は耕作地で木にとまっているカンムリワシ成鳥を見付けるが直ぐに飛んでしまう。河口ではキアシシギ、イソシギ、ムナグロ、シロチドリなどを観察、耕作地ではジャワアカガシラサギ、クサシギ、タカブシギ、アオアシシギ、ヒバリシギなどのシギ・チドリをみなさんでたっぷり堪能する。綺麗なシマアカモズの雄を観察、撮影する。またまた、なかなか出会えないリュウキュウヨシゴイが飛び立って驚かされる。最後は海岸へ行きムナグロ、オオメダイチドリ、キョウジョシギ、キアシシギなどのシギ・チドリ類を観察、撮影して石垣空港へと向かったのである。アカハラダカの渡りで大いに盛り上がり、渡り途中のシギ・チドリ類や小鳥をたっぷりと楽しむツアーとなりました。激熱の中、みなさま、お疲れ様でした。
宮島仁