【ツアー報告】初夏の戸隠高原ハイキング 2023年5月17日~18日
(写真:サンショウクイ 撮影:稲田貢様)
思い起こせば20年ほど前に私が初めてバードガイドのお手伝いという形で訪れたのがこの戸隠高原でした。その後、担当を引き継いでから15年ほどが経ち、秋のみの企画だったツアーを春も企画するようになって10年ほどが経ちました。私的な感覚ではありますが、数多くある国内の探鳥地の中でも特に好きな場所で、若いころからかなりの日数通い続けています。そのせいか特に得意な場所になりつつあり、毎回訪れるのが楽しみな場所でもあります。初夏の戸隠高原の特長といえばとにかく可愛らしい小鳥類が多く、また見やすいことでしょう。特に目立つのがキビタキとコサメビタキでクロツグミとの出会いの確率が高いことも忘れてはいけません。ほかにも、ニュウナイスズメ、サンショウクイ、アオジ、ノジコ、コルリ、ミソサザイ、また留鳥のコガラやエナガ、キバシリ、アカゲラ、オオアカゲラ、ゴジュウカラなどが存分に楽しませてくれます。珍鳥と呼ばれる種に出会う確率は極めて低いものの、美しい風景と野鳥、そして花々に囲まれる2日間はまさにバードウォッチングの醍醐味が凝縮されているといっても過言ではないでしょう。今回は涼しい戸隠高原でも最高気温が27℃、関東圏の最高気温は30℃を超えるという5月とは思えない真夏のような陽気の2日間になるとの予報が出る中での出発となりました。
17日、早朝から快晴、とにかく朝とは思えない暑さの中、東京駅を出発してひとまず長野駅に向かいました。途中、車窓から外を見ていましたが、空は見事に晴れ渡り風景は初夏のような印象で暑くなることは容易に想像ができました。長野駅到着後はお客様と合流し、資料を配布してからバスに乗車していただき、まずは今回お世話になるホテルに向かいました。浅川ループ橋を通り飯綱高原付近までくると今年は季節の進みが早いのか芽吹きが進み、新緑の森はやや薄暗くなっていましたが、そこからバードラインを通って戸隠高原に向かう道はまだまだ芽吹いたばかりのようで美しい新緑の林といった感じでした。さらに標高を上げて中社を過ぎたころからはいつもの戸隠高原の風景で見事な戸隠連山にはまだまだ残雪が見えました。
*諸般の事情により詳しい出現状況をウェブサイトでは公開しておりません。
今回の初夏の戸隠高原ツアーは両日ともお天気に恵まれたことは幸いでしたが、過去、記憶にないような暑さに見舞われてしまい、ハイキングしていると汗ばむような2日間でした。想定以上に季節の進みが早かったことは意外でしたが、さすがに見られた鳥の種類には戸隠高原らしく安定感があり、クロツグミ、コルリ、キビタキ、コサメビタキ、アオジ、ノジコ、サンショウクイ、ニュウナイスズメ、オオアカゲラ、アオゲラ、アカゲラ、ゴジュウカラ、キバシリ、クロジ、アカハラ、ミソサザイと人気の小鳥類総登場といった感じで、今回はヒレンジャクのおまけもついた2日間でした。この度はご参加いただきましてありがとうございました。
石田光史