【ツアー報告】冬の琵琶湖で1日60種観察にトライ! 2023年1月9日

(写真:ヒシクイ 撮影:伊原やよい様)

ここ数年、すっかり定番になった冬の琵琶湖をめぐる日帰りバスツアー。2023年は3連休に合わせて3本企画しました。琵琶湖に来るのは毎年たった一度だけではありますが、湖北の探鳥地をめぐるだけでもかなりの数の野鳥に出会えることから、タイトルには60種観察という目標を掲げてみました。前回からは大阪、東京とそれぞれの方向からご参加いただきやすいように米原駅発着のツアーに企画変更しました。幸いご好評をいただけたようでそれぞれの方向から多くの方々にご参加いただくことができ、おかげさまで3本ともに満席となりました。冬の琵琶湖は過去、大雪など天候悪化があり心配がつきものですが、この日に関しては当初から天気予報には問題はなく、予報通り朝から青空が広がっていました。

9日、この日の早朝は曇りがちだったものの集合時間に合わせるように青空が広がってきて、暖かな日差しもありありました。予定通りご集合いただいたことから10:00に出発して最初のポイントを目指しました。この日も米原駅からということもあって30分ほどで到着し、到着後は各自観察機材の準備をしていただきました。この日も前日同様に無風だったことからさらに暖かく感じる中で探鳥スタートでした。早速、駐車場付近でカワラヒワ、ムクドリ、ヒヨドリ、トビなどを見てから公園に向かうとアキニレの木にアトリ、カワラヒワ、シメの姿があり、周辺ではジョウビタキのメスも見られました。しばらく見ているとアトリのオスの中にはだいぶ頭部が黒くなっている個体もいました。さらに進むと川にはコガモの姿があり、シジュウカラがにぎやかにさえずっていました。ただこの日はイカルの姿はなく、そのまま河口に向かいました。この日も湖面にはハジロカイツブリ、カンムリカイツブリ、さらにはカモメ、ユリカモメ、カワアイサの姿があり、ミサゴが飛んでいました。道を戻ると途中の草むらからベニマシコの声がしたことから見ていると、真っ赤なオス、さらにはメスの2羽現れて餌を食べるシーンをじっくりと観察する幸運がありました。その後は一旦、各自昼食の時間とし、昼食後は対岸の枯れ木に止まるオオワシを望遠鏡で見ましたが、この日は残念ながら茂みに隠れるように止まっていたことから全身を見ることはできませんでした。その後は湖岸を歩きました。この日はヒシクイがかなりの数見られ、湖面を泳いだり中州に上がって歩きまわる個体も見られました。また相変わらずカワアイサの群れは見事で、ほかにもマガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、遠くのテトラポットにはカモメ、ユリカモメの姿がありました。その後はやや怪しげな黒い雲が出てくる中、畑地に移動してケリを見てから次のポイントに移動しました。ただ、この日もオオワシがいる山の下の道を走ることから途中でバスを止め、真下からオオワシを観察してみました。ただやはりこの日はオオワシが止まっている場所が芳しくなく、木々の隙間から観察するような状況で全身をしっかり見ることはできませんでした。次のポイントではまずは湖面を眺めてみました。ただこの日は対岸にいるトモエガモのメスを見ることができたほか、倒木に止まっているオシドリ、さらにはヨシガモ、オカヨシガモ、ミコアイサ、ハシビロガモ、カワセミ、林ではかなり大きなエナガの群れが飛び回っていました。最後のポイントでは前日同様に畑地にはカシラダカが群れ、地面からはヒバリの小群も飛び立ちました。電線にはモズ、ツグミ、ムクドリが止まっていて、地面に降りたムクドリの群れの中には1羽のホシムクドリの姿があり、一旦飛び去ってしまいましたが再度見てみるといつの間にかホシムクドリは3羽になっていました。さらに歩きながらタゲリを探しましたがこの日は残念ながらその姿はなく、貯水池では美しいミコアイサのオス、複数のメス、そしてカイツブリなどを見てかなり薄暗くなってきた16:30にこの日の探鳥を終えました。

この日は晴天から最後は曇り空に変わってしまいましたが、全体的には穏やかで暖かな1日でした。この日も冬の琵琶湖の名物となっているオオワシをはじめ、ヒシクイ、オシドリ、ヨシガモ、トモエガモ、カワアイサ、ミコアイサ、ケリ、アトリ、ホシムクドリ、さらには美しいベニマシコなど、この日も結果的には計62種の野鳥たちが楽しませてくれ、不思議なもので3日間ともに62種観察となりました。この度はご参加いただきましてありがとうございました。

石田光史

ノスリ 撮影:Ⅿ様

 

カシラダカ 撮影:伊原やよい様

 

ベニマシコ 撮影:Ⅿ様

 

ヒシクイ 撮影:伊原やよい様

 

アトリ 撮影:Ⅿ様

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