【ツアー報告】クロウミツバメに会いたい!東京~八丈島航路 2022年6月17日~18日
これまで主に春のアホウドリ観察シーズンにのみ乗船していた東京~八丈島航路ですが、集合解散場所が竹芝桟橋であることから比較的ご参加しやすいこと、また船のサイズが海鳥観察にはちょうど良いことから、ほかの季節にも海鳥観察ができないかと思案していました。そこでいくつか時期を変えながら乗船してみたところ、夏季は小笠原航路でよく見られるような海鳥たちに出会えることがわかりました。またなかなか出会うことが難しいウミツバメ類がよく観察できる時期もだいたい見当がついたことから6月にも海鳥観察ツアーを企画してみました。ほかの航路探鳥に比べると探鳥時間はおおよそ12時間と短いですが、それだけに短期集中的な海鳥観察となります。今回は梅雨ということもあり天気予報は曇りベース。ただしこの航路としては珍しく終日穏やかとの予報が出ていました。
17日、この日は週末ということもあり集合場所の竹芝桟橋はコロナ前に戻ったかのような賑やかな状況でした。今回はいつも乗船している橘丸がたまたまドック入りということで、東海汽船の大型客船では最も新しいさるびあ丸に乗船することになりました。さるびあ丸はちょうど2年前に就航した新しい船で構造は基本的には橘丸とほとんど変わらず観察が可能です。予定通り21:30にご集合いただき、その後は資料の配布、トラベルイヤホン使用方法説明、そして翌日の連絡事項、緊急時の対応方法をお伝えし22:15から乗船。東海汽船さるびあ丸は予定通り22:30にまずは三宅島に向けて出港しました。
*諸般の事情により詳しい出現状況をウェブサイトでは公開しておりません。
今回は終日どんよりとした空模様の中での探鳥でしたが、この航路にしては珍しい終日ベタ凪の状態で海鳥観察には好条件でした。結果的には特徴をしっかり捉えられる状況でクロウミツバメを観察することはできませんでしたが、オーストンウミツバメを観察したほか、小笠原航路で見るようなシロハラミズナギドリやアナドリ、カツオドリを見ることができ、今回は本来ならばもっと北の海域まで移動しているはずのハシボソミズナギドリが数多く見られたほか、クロアシアホウドリ、アカアシミズナギドリにも出会うことができました。今後もトラベルイヤホンを使用してご参加の皆様全員に的確に出現状況をお知らせすることで、海鳥の見逃し、指示の聞き逃しのないよう配慮した海鳥観察ツアーを企画して参ります。またぜひ別の航路や別の海鳥観察ツアーにご乗船ください。この度はご参加いただきましてありがとうございました。またご一緒できましたら幸いです。
石田光史