【ツアー報告】冬鳥満喫!じっくり散策 冬の真岡市井頭公園 2022年2月3日
(写真:トラツグミ 撮影:山口勝業様)
冬の小鳥類をまとめて観察することを目的とした毎冬恒例の日帰りバスツアー。今回からは終日井頭公園で観察する行程に変更して、じっくりとめぐることにしました。ここ数年の井頭公園は相変わらず小鳥類は安定して見られ、池に飛来するヨシガモの個体数が一気に増えたことで、そもそもよく見られていたミコアイサと共に人気のカモ類が増えました。小鳥類ではエナガが良く見られ、ヤマガラ、シジュウカラも多く、冬鳥としてやってくるジョウビタキ、ルリビタキ、トラツグミ、シロハラ、ミヤマホオジロ、ベニマシコ、ビンズイ、シメといった種に加え、過去にはトモエガモ、アリスイ、クイナ、ニシオジロビタキなども見られています。今回は天気予報も良く、散策日和の1日となりました。
3日、朝から晴天の東京駅前を予定通り09:00に出発して東北道を走りました。途中からは北関東自動車道を走って現地に向かい、途中のバス車内ではこの日に見られる可能性がある種の中から、特に目立った種に関して識別ポイントなどの解説を行いました。途中、サービスエリアで休憩をとっても2時間ほどで現地に到着し、到着後は各自観察機材の準備を行っていただいてから公園内を歩きました。池が一望できる場所からはマガモ、カルガモ、オナガガモ、ヒドリガモ、オカヨシガモ、ミコアイサの姿もあり、美しいカワセミ、ヨシガモの姿をじっくりと見ることもできました。園内を歩くとエナガの群れがやってきてしばらく間近を飛び回ってくれました。さらに進むと手が届くような距離にミコアイサが浮いていて、美しいオス個体を間近に見ることができ、針葉樹林の中には10羽ほどのアトリの姿がありました。さらに進むと地面でシロハラが餌を探し、ヌルデの実にはジョウビタキのメスがやってきて、盛んに実をついばんでいました。そしてここでもミコアイサのメスが間近に見られたほか、かなりの数のコガモが群れていました。さらに歩くとシジュウカラ、ヤマガラの群れが動き回り、松の木ではキクイタダキが頻繁にホバリングを繰り返していました。その後は一旦、各自昼食の時間として、午後からは大回りで外周を歩いてみました。すると10羽ほどのビンズイが歩き回っていて間近に見ることができ、やや薄暗い場所ではウグイスが珍しく出てきてくれたほか、数羽のヤマガラが頭上までやってきてくれました。さらに歩くと全く逃げる様子がないシロハラが地面で餌を食べていて、付近にはルリビタキのメスの姿もありました。その後はトラツグミがよく見られている場所を通るものの姿がないため、別の角度から見まわしてみるとようやくじっとしているトラツグミの姿があり、しばらくの間、ゆっくりと観察することができました。その後は駐車場方向にまた別の小道を歩いて向かい、途中、モズやカワラヒワの群れ、飛翔するノスリが見られ、最後は再び池を眺めてカモ類を観察し、駐車場付近ではここ数年、毎年見られている青いルリビタキが現れてくれ、最後にみなさんでじっくりと観察してツアーを終了しました。
散策日和の1日となり幸いでしたが、この冬はどこに行っても冬鳥の数が少なく、この日もツグミ類、ホオジロ類が特に少ない印象でした。ただ美しいミコアイサやヨシガモが見られたほか、アトリ、トラツグミ、ジョウビタキ、ルリビタキ、キクイタダキ、ビンズイといった冬鳥たちが見られ、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、カワセミといった常連の鳥たちの姿も見られました。たくさん歩いていただきお疲れさまでした。またご一緒できましたら幸いです。
石田光史