【ツアー報告】キンバトとミフウズラに会いたい!秋の宮古島 2021年10月13日~16日

13日、お客様が全員揃って宮古島空港を出発。陽射しが少し柔らかくなったが、まだ、31℃の真夏である。早速、耕作地の農道をゆっくりと走る。農道にキジバトとイソヒヨドリがたくさんいて、その度、ドキッとする。ツメナガセキレイのかなりの数が渡ってきているようであちこちに降りている。さらに行くと、水溜りにセイタカシギ、アオアシシギ、アカアシシギなどが餌をついばんでいるのでみなさんで観察、撮影する。サトウキビ畑の根元のごちゃごちゃしているところでミフウズラを何回か見るが、直ぐに藪に逃げ込み全員で見ることが出来ない。17:30にホテルに戻って夕食。18:40からナイトハイク。翼長が1m近くもあるヤエヤマオオコウモリが飛びまわる。ちょうど恋の季節なので数個体で追いかけっこをする。リュウキュウコノハズクが一斉に鳴き出す。直ぐ近くまで雌が近づいて来るが見えない。アオバズクが枯木にとまっているのでみなさんでじっくりと観察。さらに道路脇の木にとまっているリュウキュウコノハズクを発見。ちょっと怒ったような可愛い顔のリュウキュウコノハズクをみなさんでたっぷりと堪能してホテルに帰る。

14日 早朝にホテルを出発して周辺の道路を走る。昨年の秋や今年の夏にいつもキンバト5~6羽が餌をついばんでいたポイントへ行くがキンバトがいない。さらに、いつもキンバトが見られるので勝手に「キンバト通り」と呼んでいる道路を走るが、ここでも1羽も見られない。気を取り直して、オオクイナが水浴びに来る水溜りで待つこととする。直ぐにシロハラクイナが出て来て水溜りの中にいる餌を食べている。キジバトやダイサギは来るがオオクイナが出て来ない。アカハラダカ数羽が頭上を横切っていく。リュウキュウアサギマダラ、スジグロカバマダラ、シロオビアゲハなどの蝶がたくさん飛んでいる。カラスバトが道路を歩いてきてみなさんでじっくりと観察、撮影する。その後、ミフウズラを探しながら耕作地を走る。 無料の橋では日本一長い伊良部大橋を渡る。橋の長さは3,540m(サンゴ礁)。橋の上の駐車場からウミガメの泳ぐ姿を見て盛り上がる。砂浜へ行き、オオメダイチドリをみなさんで観察、撮影する。ムナグロ、キアシシギ、チュウシャクシギ、黒いクロサギなどをじっくりと観察する。意外と知られていないのだが、ここの漁港はマグロやカツオが水揚げされることで有名なので、昼食は漁港内にある食堂で海鮮丼。その後は今までにミフウズラやキンバトを見たポイントを回るが、どうしたことかまったく見られない。岬まで行くが、ムナグロ、チュウシャクシギ、イソヒヨドリしかいない。林では亜種のリュウキュウヒヨドリが大騒ぎしていてカラスバトやズアカアオバトがあちこちで鳴く。恋に浮かれているヤエヤマオオコウモリ数羽が飛び回る。しかし、お目当てのオオクイナは水場にはやって来なかった。帰りにズアカアオバトがとまっていてみなさんで観察、撮影する。ズアカアオバトはどこにでもいるのだけど、ここに行けば見られるという場所もないのでなかなか姿を見ないハトなのである。17:10にホテルに帰り近所の料理屋さんで夕食。

15日 早朝にホテルを出発し、キンバトのポイントを数ヶ所チェックした後、「キンバト通り」を走るが、キンバトがどこにもいない。例年なら、どうやって停めたらいい写真が撮れるかを悩むのに、今年は何かが変だ。林ではカラスバトやキンバトが鳴き、水場には、亜種のリュウキュウヒヨドリやリュウキュウメジロがやってくるが水浴びをしないで飛び回るだけである。その後、1時間半待ったがオオクイナはやって来なかった。上空をアカハラダカ10数羽が旋回しながら流れていく。サシバがどんどん渡ってきているようで、あちこちで鳴き声がする。その後は遊歩道を歩く。オモチャみたいな色をしたベニシオマネキで盛り上がる。アカアシシギ、チュウシャクシギ、キアシシギなどを観察、撮影する。上空をチョウゲンボウやツバメチドリが飛んでいく。11:00 池間大橋を渡る。私個人の感想だが、沖縄県で一番きれいな海と言っても過言ではない青の濃淡のグラデーションが素晴らしい。湿原へ行き、カイツブリ、バン、オオバン、クロハラアジサシなどを観察する。シマアジ2羽とコガモ3羽が泳いでいる。ここでも1時間半も粘ったが、ここのお目当てのムラサキサギとリュウキュウヨシゴイが見られずに移動となる。帰りにお買物をしソフトクリームを頬張る。その後、耕作地をゆっくりと走り、ミフウズラやキンバトのポイントを通るが、こちらも見られない。昼食後、公園の芝地で餌を採るアカガシラサギがいてみなさんでじっくりと観察、撮影する。3日前まで同じ場所にジャワアカガシラサギがいたので、良く見もせずに「ジャワアカガシラサギ」と言ってしまったことを猛省。さらに耕作地へ行き農道をゆっくりと走ると、ミフウズラがチラッチラッと見えるが、すっきりしない。その後、今回、何度目かのキンバトのポイントを数ヶ所チェックした後、「キンバト通り」を走るが、やはりキンバトが出てきていない。さらに過去に何度もオオクイナを見ている水溜りで待つが、シロハラクイナ、ヒヨドリ、キジバトは来るがオオクイナは来なかったのである。17:15にホテルに帰り近所の料理屋さんで豪華な夕食。

16日 早朝にホテルを出発し、今回のツアーで何度も行っているキンバトのポイントへ、もう一度、行ってみる。すると、直ぐにキンバトの綺麗な雄が飛来して餌をついばむではないか。もちろんみなさんでじっくりと観察、撮影する。さらに、ここも今回、何度も待ったポイントで待つと、オオクイナの若鳥が出て来て水浴びをする。水浴びを始めると車が来て藪に入るが、また、出て来て水浴びをするのでみなさんで観察、撮影する。昨日まで、あんなに見るのに苦労した2種があっという間に見られてしまうのだから、一期一会とはいえ不思議なものだ。その後、干潟へ行くと、コウノトリが飛んでいて干潟に降りる。このコウノトリは幸田くん(足環J0067)と呼ばれる兵庫県豊田市で放鳥された個体で4年前から住み着いているが、行動範囲が広いのでなかなか出会えないのである。ちょっとだけコウノトリに近い干潟へ移動し、ハシビロガモ、メダイチドリ、ハマシギ、キョウジョシギなどを観察、撮影。その後は耕作地をゆっくり走るとサトウキビ畑をミフウズラが歩いている。丸見えの状態が何度かあり、数名を残してほぼ全員が見ることが出来た。昼食後、貯水池でリュウキュウヨシゴイ、サトウキビ畑でムラサキサギをみなさんでじっくりと観察、撮影する。昨日外した2種をこんなところでリカバリーする。そして、空港へ向かう最後の耕作地でミフウズラの雌を全員で観察して、15:00に宮古島空港に到着したのである。手強かったオオクイナ、キンバト、ミフウズラの宮古島3点セットに出会え、渡り鳥もたくさん入ってきて賑やかなツアーとなりました。みなさま、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

宮島 仁

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