【ツアー報告】キクイタダキに会いたい!8月の富士山五合目 2021年8月26日

(写真:ホシガラス 撮影:武藤政男様)

今年の夏は雨が多く、なかなか夏空といった雰囲気にはなりませんでしたが、前週末からはようやく本格的な夏が戻ってきました。そしてこの日はたまたま約半月ぶりとなる猛暑日との予報が出ました。国内のバードウォッチングは盛夏の頃には一休みとなり、なかなか行く場所もみつからないうえ、最近では屋外活動に危険を伴うことも多くなってきています。そこでこのツアーは涼しい場所に行き、たいして歩くことなく鳥が見られる場所でのんびりと野鳥を観察、撮影しようというコンセプトで考えました。この日は東京都内は猛暑とのことでしたが現地は半袖ではいられないくらいの心地よい状況でした。

26日、朝から真夏の青空が広がる中、東京駅前に予定通り08:30にご集合いただいた後はひとまず富士山五合目に向けて出発しました。バス移動中はこの日に見られる可能性が高い種の解説を行いながら進み、途中休憩を挟んでも2時間半ほどで現地に到着しました。途中、やや霧が出る場面もありましたが到着した時は視界には問題なく、各自準備を整えた後は少々歩いてポイントに向かいました。普段であればよく鳴いているヒガラやルリビタキ、メボソムシクイといった鳥のさえずりが聞こえないのがやや以外ではありましたが、現地に到着すると早速、ウソのつがいが仲良く水浴びをしていました。各自準備を終えた後はそのまま観察を開始し、ウソのつがいが去っていったタイミングでなんとルリビタキの幼鳥が同時に3個体やってきて水場は一気ににぎやかになっていました。11:20には今度はヒガラがやってきて水浴びをはじめ、見上げるとアマツバメがスイスイと飛び回っていました。12:05にはヒガラと共にルリビタキのメスがやってきてくれ、12:45には再びウソのつがいが仲良くやってきて可愛らしい姿をじっくりと見せてくれました。12:50にはまったくさえずりは聞こえなかったもののメボソムシクイがやってきてわずかな時間ながら水浴びをし、同時にさきほどのウソのつがい、そして頭部が黒くないウソの幼鳥もやってきてくれました。13:25にはウソのつがいと同時に別のオスが1羽やってきたことから同時に3羽のウソが水浴びをする賑やかな状況になりました。その後もルリビタキの幼鳥、ウソのつがい、ヒガラは頻繁にやってきて楽しませてくれ、14:25には再びメボソムシクイも姿を見せてくれました。そして14:30にはこの日はじめてコガラが2羽でやってきて、同時にヒガラもやってきたことから一気に賑やかになりました。そして15:30にはようやくホシガラスがいきなり飛んできたかと思うと、水場で水を飲みはじめてくれたためじっくりとその姿を楽しむことができました。そしてちょうどこのころからはメボソムシクイがさえずり始め、水場近くの木に止まってさえずる様子も観察することができました。16:00頃からは水場はやや賑やかになり、相変わらずルリビタキの幼鳥、メス、ウソのつがいなどがやってきましたが、16:15にはかなり黄色みがあるヒガラの幼鳥がやってきてくれ、水場にはやってこなかったものの青いルリビタキも姿を見せてくれ、16:30に観察を終了しました。

さて、今回は残念ながらキクイタダキが姿を見せてはくれませんでしたが、定番のウソ、ルリビタキ、メボソムシクイ、ヒガラ、コガラが楽しませてくれたほか、ルリビタキはオス、メス、そして3羽の幼鳥が姿を見せてくれました。またウソもつがいで仲良く姿を見せてくれたほか、幼鳥にも出会うことができました。そして夕方にはホシガラスがやってきてくれ、独特の姿をじっくりと観察する機会もありました。平地は非常に暑い一日でしたが標高2500ⅿの富士山五合目は涼しく、快適な環境の中でわずかな時間ながらも下界の猛暑を忘れ、高山の野鳥たちを楽しむことができました。今回も満席のご参加をいただきましてありがとうございました。またご一緒できましたら幸いです。

石田光史

ホシガラス 撮影:秦順一様

 

ウソ 撮影:宅間保隆様

 

ヒガラ 撮影:小林浩様

 

ウソ 撮影:山口勝業様

 

メボソムシクイ 撮影:武藤政男様

 

ウソ 撮影:秦順一様

 

ルリビタキ 撮影:宅間保隆様

 

ホシガラス 撮影:小林浩様

 

ウソ 撮影:山口勝業様

 

ルリビタキ 撮影:武藤政男様

 

ウソ 撮影:秦順一様

 

ホシガラス 撮影:宅間保隆様

 

ルリビタキ 撮影:小林浩様

 

ウソ 撮影:山口勝業様

 

ウソ 撮影:武藤政男様

 

ウソ 撮影:宅間保隆様

 

メボソムシクイ 撮影:小林浩様

関連記事

ページ上部へ戻る