【ツアー報告】ウミスズメ類のピーク!大洗~苫小牧航路 2021年3月12日~14日
(写真:アホウドリ 撮影:上野達雄様)
3月はウミスズメ、ウトウ、ハシブトウミガラスといったウミスズメ類基本3種に加え、大きな群れを形成するエトロフウミスズメ、そして国内での探鳥ではなかなか見る機会がないコウミスズメが見られる確率が高いことが特長です。今回も我々の海鳥観察ツアーではすっかりおなじみになったトラベルイヤホンを使用し、聞き逃し、見逃しが無いよう配慮しながらデッキ上の全員で海鳥の出現状況を共有しながら探鳥します。数多く企画している海鳥観察ツアーの中でも最も寒さが厳しく、また海が荒れることが多く毎回心配なのですが、今回はたまたま大きな低気圧が直前に発生して接近してくる中での出発となってしまいました。そのため復路はかなりの海況悪化が予想されました。
*諸般の事情から詳しい出現現状況をウェブサイトでは公開しておりません。
毎回大好評をいただいております3月の大洗~苫小牧航路ですが、今回は復路でかなり激しい海況悪化にあたってしまい、ほぼ半日観察ができない状況になってしまい残念でした。またここ数年はエトロフウミスズメの大群に出会うことができず、主たる目的を達成できずにいるため、来年以降は企画そのものを再考する時期がきているように感じました。一方でアホウドリ、コアホウドリ、クロアシアホウドリのアホウドリ類3種が出揃い、ウミスズメ、ウトウ、ハシブトウミガラスのウミスズメ類基本3種はしっかりと観察することができ、シロエリオオハムの群れ、ミツユビカモメを襲うトウゾクカモメなども見られました。また今回は「新・海鳥ハンドブック」著者である箕輪義隆さんにもご同行いただき、一緒に観察を楽しんだり、苫小牧フェリーターミナルでは1時間ほど、図鑑製作の苦労話などを含めて貴重なお話をしていただき、有意義な時間を過ごすことができました。箕輪さんには今後も4月の東京~八丈島航路、5月の大洗~苫小牧航路、11月の大洗~苫小牧航路(予定)にご同行いただく予定です。
今後もトラベルイヤホンを使用し、瞬間的であることが多い海鳥との出会いに見逃しがないよう配慮しながら探鳥してまいります。またの機会、海鳥観察ツアーにぜひご参加ください。この度はご参加いただきましてありがとうございました。
石田光史