【ツアー報告】アオシギに会いたい!奥日光ハイキング(追加設定) 2020年11月19日
(写真:アオシギ 撮影:林山直樹様)
アオシギをはじめ、主に平地では越冬しないカワガラス、キバシリ、ゴジュウカラ、コガラといった種を観察する晩秋恒例の奥日光に向かう日帰りバスツアー。紅葉の時期はまだまだ混雑することから時期を若干遅らせ、早くも渡ってきている冬鳥たちにも期待できる時期設定にしています。過去には積雪があったり、小雪が舞ったりすることもあった奥日光ですが、この日も前日に引き続いて晴天で気温も高く、さらに穏やかな1日になるとの予報の中での出発となりました。
19日、この日も早朝から快晴の東京駅前をほぼ予定通り07:30に出発してこの日も移動中のバス車内ではいつものようにこの日見られる可能性がある野鳥たちの解説を行い、途中にあるサービスエリアで休憩をとった後は日光有料道路を経由して、おなじみのいろは坂から僅かに残る紅葉を眺めながら進みました。中禅寺湖が見えると湖面に波が立ってはおらず昨日よりも穏やかな印象でした。最初のポイントに到着後は駐車場で各自観察機材準備をしていただき、その後は昨日同様に木道を歩くことにしました。この日は前日とは雰囲気が違っていて小鳥類の声が少なく森の中は閑散としていました。途中、遠くからエナガやコガラ、ミソサザイの声も聞こえましたが残念ながらアオシギの姿はなく、最後にヤマガラや2羽のカワガラスを観察して午前中の探鳥を終えました。昼食後は一旦移動してズミの実がなる場所に行ってみました。この日は小道に入ってすぐのところでいきなりウソの声が聞こえたため見てみるとオスとメスがいるようで、望遠鏡を使って観察することができました。さらに進むとこの日はツグミのかなり大きい群れがやってきているようで、カラマツやズミに群れ、よく見てみるとズミの実をついばんでいました。さらに進むと1羽のマヒワがズミにやってきていて周辺からはようやくオオマシコの声は聞こえてはいましたが、なかなか姿を見ることができませんでした。ただしばらく見ていると草むらの中を歩き回るオオマシコの姿があり、じっくりとは行きませんでしたがなんとかその姿を見ることができました。来た道を戻ると相変わらずツグミの群れが飛び交い、ふいにエナガの群れが賑やかにやってきて間近に楽しませてくれました。周囲を見てみるとコガラ、ヒガラの姿もあり、さらには幹を登るキバシリの姿もあったことから近づいて観察していると、いきなり目の前の木に止まってくれたりと、かなりサービスよく姿を見せてくれ、さらにはウソが3羽現れてこちらも間近にズミの実を食べている様子を見せてくれました。時計を見るとすでに14:30になっていたことから最後は再びアオシギの姿を探してみることにしました。時間的にもさらに閑散とした雰囲気の中ではありましたが、午前中とは逆回りで木道を歩いてみることにしました。相変わらずカワガラスが愛想良くその姿を見せてはくれるものの、やはりなかなかアオシギの姿がありません。たださらに進んだところにある川の中洲を歩きながら採食しているアオシギの姿を見つけることができ、その後は少しずつ近づきながら観察し、思いのほかじっくりと観察することができ、一旦飛んでしまいましたが再び見つけることができたことから、さらに時間をとって観察し、体を上下に揺するような独特の動作も観察することができました。
この日も前日に引き続き、この時期の奥日光としては過去に経験したことがないほど暖かで穏やかな1日でした。最後の最後ではありましたが、なんとかアオシギに出会うことができたほか、稀な冬鳥として渡ってくるオオマシコに出会え、ツグミ、アトリ、マヒワ、ウソといった冬鳥たちの姿も印象的でした。またカワガラス、キバシリ、ゴジュウカラ、コガラといったいつものメンバーもしっかり見られた1日でした。この度はご参加いただきましてありがとうございました。
石田光史