【ツアー報告】ミナミオナガミズナギドリに会いたい!大洗~苫小牧~八戸航路 2020年10月22日~25日
(写真:ミナミオナガミズナギドリ 撮影:小柳恵様)
数年前は大洗~苫小牧航路でも秋によく見られていたミナミオナガミズナギドリですが、どうもここ数年、その姿を見ることがなくなってしまい、ちょっと大袈裟ながら幻の海鳥と化してしまった感がありました。そのため過去の観察データを洗い直し、この大洗~苫小牧航路に、さらに八戸~苫小牧航路を加え、観察の可能性が高い海域を3度航行して集中的に探すといった新たな航路ツアーに企画しなおしました。ただこの時期は台風シーズンということもあってなかなか催行できず、ようやく今回ツアー企画としては2度目のチャレンジができることになりました。ただ秋らしく波予報、天気予報共に悪く、大変な航路探鳥になりそうな予感がしました。
*諸般の事情から詳細な出現状況はウェブサイトでは公開しておりません。
すでに約10年以上企画してきました大洗~苫小牧航路ツアーですが、ぞれぞれの月で見られる海鳥やメインとなる海鳥にバリエーションがあり楽しめることが特長ではありますが、以前はそれなりに出会うことができていたミナミオナガミズナギドリと数年間出会うことができなかったことから、思い切って八戸~苫小牧航路を組み合わせて4隻の船に乗船し3航路で海鳥を観察するツアーに組み替えてみました。今回も秋らしく天候や海況が安定せず、観察そのものはなかなか難しい状況の連続ではありましたが、幸いにもたった1度ながらミナミオナガミズナギドリをじっくり観察する幸運に恵まれました。海鳥観察は究極の一期一会で、いつどこから何が現れるか全くわからない中で辛抱強く観察を続けなくてはなりません。今回もそのような状況ではありましたが、みなさんの強い一念が通じたのだと思いました。今後もこの大洗~苫小牧航路をはじめ、八丈島航路、小笠原航路、知床では漁船やクルーザーを使っての海鳥観察など企画してまいります。定期航路では瞬時の海鳥出現に対応するためトラベルイヤホンを使用して情報共有しながら効率的に探鳥してまいりますので今後ともよろしくお願いいたします。この度は長い海鳥観察大変お疲れ様でした。
石田光史