【ツアー報告】アオシギに会いたい!奥日光ハイキング 2019年11月21日

(写真:アオシギ 撮影:鈴木利幸様)

数ある日帰りバスツアーの中でも毎年ご好評をいただいている奥日光。紅葉の時期はまだまだ混雑するため、やや閑散とした晩秋から初冬の時期を狙ってツアーを企画しています。東京からのバスツアーとしてはかなり距離があるため出発時間を07:30として観察時間を確保しています。同じような環境ばかりをめぐるため観察種こそ少ないツアーではありますが、奥日光の林には平地では越冬しない、アオシギ、カワガラス、キバシリ、ゴジュウカラ、コガラといった種が揃い、渡ってきた冬鳥たちの姿も期待できます。この日は前日同様に天気予報は快晴とのことでどうやら風も弱く荒れることはなさそうでした。

21日、この日も日陰にいると肌寒さはあるものの快晴の東京駅前を予定よりも5分ほど早く出発して奥日光に向かいました。バス車内ではこの日見られる可能性がある野鳥たちの解説を行い、途中にあるサービスエリアで休憩をとった後はお馴染みのいろは坂に向かい美しいカラマツの紅葉を眺めながら進みました。この日はここまで来ても空は快晴で雲一つなく、小雪が舞うようなこともありませんでした。最初のポイントでは凍結のためトイレが使用できないとのことで、一旦戻ってトイレ休憩をとってから再び現地に向かいました。駐車場ではカケスがやってきて針葉樹に止まり、木道に入るとうっすらと雪が残ってはいましたが観察には問題ないようでした。まずは元気なミソサザイが倒木の上でけたたましく鳴き、ひとまず現地では前日同様にアオシギを探しました。前日同様にひとまず歩いては止まり、止まっては歩きといったスタイルでアオシギのいそうな場所を丹念に見ていきましたが、この日は穏やかだったこともあって小鳥類の声が多く、ヒガラ、コガラ、キバシリの声が聞こえていました。そうこうしているうちにこの日は早速アオシギが見つかり、川沿いで体を上下に揺する独特の動作をしながら必死に餌を探していました。そのため徐々に距離を詰めながら観察し、比較的長時間観察することができました。さらに進むとキバシリが間近にやってきて目線ほどの高さでじっくりと観察されてくれ、オオアカゲラ、アカゲラの姿もありました。結局アオシギの別個体に出会うことはなかったものの、カワガラス、ゴジュウカラ、そして10羽ほどで行動しているマヒワの姿などを見てからやや移動して各自昼食の時間としました。午後からはそれ以外の小鳥類を探すため、下見時にオオマシコが見られた場所を歩いてみました。この日もエナガの姿が目立ち、カラマツにはヒガラ、コガラ、そして残り少ないズミの実には数羽のツグミがやってきていました。また愛想の良いゴジュウカラがやってきてしばらくの間、木を上り下りしながら餌を探し、川沿いに歩くとカワガラスが何度も見られたほか、ヒガラ、コガラ、ゴジュウカラに何度も出会うことができました。そして最後は僅かな時間ながら別の林を歩きました。もう陽が傾いてかなり肌寒くなってはいましたが、白樺にはゴジュウカラがやってきていて、さらに2羽のキバシリが木の幹を登っていました。そして最後はカケスがやってきて珍しく枯れ木に止まってじっとしていてくれたため、望遠鏡を使ってじっくり観察してツアーを締めくくりました。

この日は寒さは厳しかったものの、前日とは全く異なり快晴無風の穏やかな1日となりました。森の中には少々雪はあったものの探鳥には影響はなく、目的だったアオシギにも幸い出会うことができ、独特の餌採行動を観察することができたほか、カワガラス、キバシリ、ゴジュウカラ、コガラといった平地では越冬しない種も出揃ってくれました。夕方からはかなりの冷え込みの中での探鳥でした。ご参加いただきましてありがとうございました。

石田光史

カワガラス 撮影:箕輪篤子様

 

アカゲラ 撮影:大澤保男様

 

アオシギ 撮影:箕輪篤子様

 

カケス 撮影:大澤保男様

 

キバシリ 撮影:箕輪篤子様

 

ゴジュウカラ 撮影:大澤保男様

 

カワガラス 撮影:箕輪篤子様

 

アカゲラ 撮影:箕輪篤子様

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