【ツアー報告】ウミスズメ類のピーク!大洗~苫小牧航路 2019年3月15日~17日
(写真:コウミスズメ 撮影:坂東俊輝様)
年間、7コースほど企画しております大洗~苫小牧航路。この3月はウミスズメ類が数多く見られることから毎年企画しております。ウミスズメ、ウトウ、ハシブトウミガラスといった基本3種に加え、この時期、大きな群れを形成するエトロフウミスズメ、そして国内での探鳥ではなかなか見る機会がないコウミスズメが見られる確率が高いことも特長です。ただこの時期は海が荒れることが多く、昨年も1本が中止とまってしまい毎回心配でしたが、今回は穏やかとは言えないものの欠航はなく、無事出発できることになりました。
15日、大洗フェリーターミナルへのご集合が予定通り完了したことから、資料の配布、トラベルイヤホン使用方法説明、そして翌日の連絡事項をお伝えし、最後にこの時期の大洗~苫小牧航路で見られるウミスズメ類基本3種の識別ポイントの解説を行ってから乗船し、翌日の探鳥に備えて早めにお休みいただきました。
16日、この日は金華山沖から日没まで観察し、ウミスズメ類、カモメ類、カモ類、アホウドリ類などを観察し、目玉のエトロフウミスズメやコウミスズメが見られ、アホウドリの亜成鳥、イシイルカを見ることができました。
17日、この日は日の出から福島沖まで観察し、ウミスズメ類、カモメ類、カモ類、アホウドリ類などを観察し、ウミスズメやウトウの群れ、そしてザトウクジラ、キタオットセイ、最後はオオミズナギドリの群れが見られました。
毎回大好評をいただいております3月の大洗~苫小牧航路ですが、今年は残念ながらエトロフウミスズメの大群に出会うことができませんでした。またコウミスズメも出現個体数が少なかったため、じっくり観察する機会はありませんでした。ここ数年はウミスズメ類の出現状況が安定せず、見られる年と見られない年の差がはっきりしてしまっています。また来年も企画する予定ですので、またあの塊状にうごめくエトロフウミスズメの大群が見られればと期待しています。定期航路における海鳥観察ツアーは鳥の観察会の看板商品ですので今後も継続して企画していきます。大洗~苫小牧航路に関しましては、1年で最も観察種数が多い6月のほか、7月、10月、11月、また人気の小笠原は恒例の7月の硫黄島3島クルーズ、8月には3日間で東京と小笠原父島を往復する海鳥観察ツアーを企画しております。今後もトラベルイヤホンを使用し、瞬間的であることが多い海鳥との出会いにおける見逃しがないよう配慮しながら探鳥してまいります。またの機会、定期航路を利用した海鳥観察ツアーにぜひご参加ください。この度はご参加いただきましてありがとうございました。
石田光史
*諸般の事情から詳しい出現状況をウェブサイトでは公開しないことにいたしました。ご了承ください。