【ツアー報告】鳥の観察会4周年記念 冬の漁港巡り 銚子と波崎 2019年1月5日
(写真:クロガモ 撮影:嶋徹様)
おかげさまで4周年を迎えた鳥の観察会。これを記念して企画されたツアーの第二弾は新年のご挨拶を兼ねて日帰りで銚子と波崎に向かいました。幸い天気も良く、真冬の漁港とは思えない小春日和の1日となりました。ただこの冬を象徴するかのように鳥の数が少なく、海上に浮いているカモ類、カイツブリ類の少なさには驚かされました。
5日、早朝から快晴の東京駅前に08:00にご集合いただき、この日は年のはじめということからスタッフ4名、そして光学機器専門のスタッフとしてスワロフスキーの塚本英夫さんにもご同行いただきました。バスは予定通り出発し、途中休憩を挟んで10:30頃にまずは千葉県の銚子漁港に到着しました。移動中のバス車内では今日見られるであろうカイツブリ類やカモメ類の識別の解説などを行いました。到着後は観察機材準備をしていただいてから最初のポイントで探鳥しました。この日は漁船の往来はほぼなく、漁港内に賑わいはなかったものの堤防上にはユリカモメ、カモメ、ウミネコ、セグロカモメ、オオセグロカモメの姿があり、時間をかけてじっくりと識別ポイントを確認しました。また間近にアカエリカイツブリが浮上したため思わぬ形で観察することができました。その後はやや移動して再び堤防上にいる鳥たちを観察しました。ここではカンムリカイツブリ、ハジロカイツブリの姿がありましたがカモ類の姿はほぼなく残念でしたが、ふいに飛び立ったクロサギが堤防上に止まってくれたため、じっくりと観察することができました。またたまたまワシカモメの成鳥が飛んできて堤防に止まったことから、その特徴を確認することができました。その後は灯台に止まるハヤブサ、漁港内にいるウミスズメを見てから一旦昼食の時間としました。昼食後は一旦利根川を渡って茨城県の波崎港に向かい、漁港内を見てみました。この冬を象徴するかのように鳥の姿はほとんどありませんでしたが、幸いウミアイサの姿があり、鮮やかなオスと3羽のメスが見られました。その後は利根川の河口まで行きましたがここでもカモメ類の数は少なく、それでもユリカモメやウミネコ、カモメ、セグロカモメ、オオセグロカモメの姿があり、ハジロカイツブリが間近に潜水しながら採食行動していました。その後は再び銚子漁港に戻って漁港をめぐりました。どこも鳥の数は極めて少なかったですが、スズガモの群れやクロガモ、アカエリカイツブリ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、そして再びクロサギの姿を見てから、最後は夕方になると群れてくるカモメ類を再度観察して終えることにしました。幸い午前中に比べるとやや数を増しているようで、ひとまず時間いっぱい堤防上に並んでいるカモメ類を全員で観察することにしました。夕陽に照らされる中、圧倒的多数を占めるセグロカモメが羽繕いをし、周囲にはウミネコ、ユリカモメ、そして数は少ないながらもオオセグロカモメも見られ、ようやくシロカモメの成鳥の姿もありました。そして残りわずかとなった頃に、ようやくカナダカモメが見つかり、みるみる光が無くなってくる中、望遠鏡を使って特徴を確認することができました。
さて、おかげさまで四周年を迎えることができました鳥の観察会。2019年のスタートをご愛顧いただいている皆様とご一緒でき幸いでした。この冬は鳥たちの数が各地でとても少なく、どうなることかと心配していましたが、カイツブリ類4種、カモメ類8種、またウミスズメ、クロガモ、ウミアイサ、クロサギなどに出会うことができました。ただ1種1個体といった種も多く、この冬を象徴しているかのようでした。おかげさまで2019年も良いスタートを切ることができました。今年もご贔屓のほど、よろしくお願いいたします。
石田光史