【ツアー報告】秋のシギチドリ巡り 東京湾と霞ケ浦(追加設定) 2018年10月18日
(写真:エリマキシギ:撮影:藤塚譲二様)
秋恒例のシギやチドリ類を観察する日帰りバスツアー。今回も追加設定となり2度目の催行になりました。今回も1日だけではありますが、海水域と淡水域の両方を巡って、それぞれの環境に生息するシギチドリ類を観察します。事前の天気予報では雨マークが出ていましたが、直前の天気予報では曇りとなり、当日は予報よりも天気は良く、晴れ間が見える穏やかな陽気になりました。
18日、やや心配された天候ですが、当日は朝から青空が広がり、予定通り08:30に東京駅前を出発しました。この日はまず船橋海浜公園に向かい、まずはバス車内にて海水域で見られる基本種の識別ポイントの解説をさせていただき、到着後は観察機材の準備、そして長靴を履くなどしていただいてから干潟に向かいました。僅かに出ている干潟にはミヤコドリ、メダイチドリ、ダイゼン、ハマシギ、ミユビシギ、トウネンなどの姿があり、まずはこれらの基本種をじっくりと観察しました。少々潮位が高くなってくるとミヤコドリは飛び立って堤防に移動したため堤防側に移動すると、おびただしい数のミヤコドリの群れを見ることができました。また海面にはスズガモの群れ、マガモ、ヒドリガモの姿があり、その中に1羽のハジロカイツブリの姿がありました。また杭には多数のダイゼンが止まり、その中にオオソリハシシギも見られました。当地では2時間ほどの探鳥を行い、その後はバスにて移動し、途中にある高速道路のサービスエリアで各自昼食をとっていただいてから次の探鳥地に移動しました。到着後は前回多くのシギ類が見られた場所に向かいましたが、途中、思いも寄らない場所にシギ類の姿があったことからまずは観察しました。見てみると小さな水田にツルシギ、オオハシシギ、コアオアシシギが群れて採食していました。ただチョウゲンボウやハヤブサ、トビの出現時には揃って警戒姿勢をとっていました。次の場所ではセイタカシギ、オグロシギ、コアオアシシギ、ツルシギが同じ水田に群れていましたが、総数は前回よりもかなり減っていました。ただ今回は1羽のエリマキシギの姿がありました。また周囲ではおびただしい数のショウドウツバメが乱舞し、秋らしい風景が見られました。その後は一旦トイレ休憩を取り、また別の水田では10羽ほどで群れるクサシギ、そして最後はまた別の水田でタカブシギを観察しました。当初は2羽程度でしたが、やや進むと別の水田にも複数のタカブシギの姿があり、よく見てみると1羽のオジロトウネンがポツンと佇んでいました。しばらく見ているとさらに先の水田にもシギチドリ類の姿があり、行ってみると10羽ほどのコチドリの幼鳥が歩き回って採食していました。また同じ場所にはハマシギが1羽、さらには複数のオジロトウネン、さらにはトウネンの姿もあり、ここまでほぼ見る機会がなかった小型種をまとめて観察することができました。渡り途中のため日に日に種類が移り変わっていくため、たった1日の違いであっても見られる種は異なってしまいますが、この日も多くのシギチドリ類に出会うことができました。
幸い穏やかな秋晴れの中、海水域では珍しい種との出会いはなかったものの、ミヤコドリ、ダイゼン、メダイチドリ、オオソリハシシギ、ハマシギ、ミユビシギ、淡水域ではセイタカシギ、オオハシシギ、オグロシギ、ツルシギ、エリマキシギ、コアオアシシギ、クサシギ、タカブシギ、オジロトウネン、コチドリなどに出会え、ショウドウツバメの乱舞も見事でした。次回は春に企画しております。またぜひお出かけください。この度はご参加いただきましてありがとうございました。
石田光史