【ツアー報告】ヤドリギに群れるレンジャクに会いたい!(追加設定) 2018年3月1日
(写真:ヒレンジャク 撮影:なー様)
毎冬毎冬、安定的に飛来しないのが冬鳥でははりますが、レンジャク類は独特の風貌から人気があるようで今年もおかげさまで追加設定となり昨日に引き続いて現地に向かうことになりました。ただ深夜から早朝にかけて低気圧の通過があるとのことで、早朝の交通にトラブルが発生するのではないかとやや心配な状況でした。
1日、深夜に低気圧の通過があり場合によっては早朝の通勤時間帯を直撃するかもしれないとの予報が出ていたため28日のツアー後は都内にてスタンバイしていましたが、深夜の雨や風は思ったほどではありませんでした。当日も早朝は雨が降っていましたが、風は気になるほどではなく集合時間の東京駅前はすでに雨は上がっていて空は次第に明るくなってきていました。心配されたようなトラブルもなくほぼ予定通り東京駅前を08:00に出発して群馬県に向かいました。途中に立ち寄ったサービスエリアで空を見上げるとすっきりとした青空が広がり、すでに天気の心配はないように感じました。到着後は各自観察機材の準備をしていただき早速観察を開始しました。駐車場から見えるヤドリギには早くも1羽のヒレンジャクの姿があり、まずはこの個体を望遠鏡でじっくりと観察することができました。見ているとヒヨドリが頻繁にやってきてはこのヒレンジャクを追い払うような行動をしていました。そのためいつの間にかこの個体はいなくなり、そのため公園のさらに奥に進むことにしました。少々歩いたところではエナガの群れやシジュウカラが見られ、地上では10羽ほどのシメの群れが採食していました。さらに奥に進むとイカルのさえずりが聞こえたため探してみると樹上に複数のイカルが止まっていて、特徴的な黄色い嘴を見ることができました。さらに奥に進むとヤドリギに群れている複数のヒレンジャクの姿があったため観察することにしました。この木には7~8羽のヒレンジャクがやってきているようで、ヤドリギの実を食べる様子や並んで木に止まっている姿、また水を飲む様子などもじっくりと観察するこができました。その後は一旦駐車場まで戻って各自昼食とし、その後は別のポイントに移動することにしましたが、出発する頃からはやや風が強まってきていました。次のポイントでは残念ながらレンジャク類の姿はありませんでしたが、コガラ、ヤマガラ、シジュウカラなどの姿があり、針葉樹の林では地上採食しているアトリとカワラヒワの混群が見られました。ただ強風のためやや時間を短縮して最後のポイントに移動することにしました。少々早く到着したことからまずは池を覗いてみるとマガモ、コガモの群れに紛れ込むようにしているヨシガモのオスとメスの姿があり、カルガモの群れの中には1羽のミコアイサのメスの姿がありました。さらに奥まで行くとシジュウカラ、エナガの群れが飛びまわり、地上採食しているカシラダカ、そして10羽ほどの群れで採食しているアトリの群れも見られました。そして最後には松の木のある場所でミヤマホオジロのオスが3羽並んで地上採食している姿を観察してツアーを締めくくりました。
毎年毎年飛来してくれれば良いのですが、これがなかなか難しいのがレンジャク類の現実です。ただ、今年は幸いレンジャク類の飛来状況が良いようで昨日に引き続いてヒレンジャクの姿を観察することができました。またアトリ、イカル、シメ、ミヤマホオジロ、コガラ、そしてこの日はヨシガモ、ミコアイサの姿もありました。早朝の天候が心配される中でしたが無事に終えることができ幸いでした。ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
石田光史