【ツアー報告】往復フェリー2等洋室で行く!シギ群れる有明海 2017年4月27日~29日
(写真:ツリスガラ 撮影:中山司様)
27日夜に大阪南港発のフェリーで出発し、翌28日早朝に新門司港に到着した後は、福岡県と佐賀県のちょうど県境に位置する基山パーキングエリアで休憩を取り、その後は有明海のシギ・チドリ類観察のポイントである干潟よか公園へと向かいました。ここは大授搦(だいじゅがらみ)という名前でもよく知られた日本屈指のシギ・チドリ類の渡来地です。ただ、ここでの探鳥を成功させるためには訪れる日にちと時間の選定が重要で、具体的にはシギ・チドリの渡来する良い時期の中から、ちょうど良い時間に潮位が増してくる日を選ばなくてはならないのです。この日は潮位はぴったりで、現地に到着するとちょうど良い距離にシギが群れ、それらが潮位が増すと共にだんだんと近づいてくる光景を目の当たりにすることができました。
その群れを望遠鏡で確認すると、群れの中心となるハマシギもおなかの黒い夏羽に変わっている個体が多く、オオソリハシシギ、オバシギなども夏羽に変わっています。その群れの中からコオバシギなどを探していると、いつの間にかミヤコドリの小さな群れがそばまでやって来ていました。そして、この時期はまだここで越冬したツクシガモ、クロツラヘラサギ、ズグロカモメなども楽しむことができて特に夏羽になった美しいクロツラヘラサギは注目を集めていました。
午後からは最新の情報をよく知った現地ガイドさんの案内で、干潟で見られるシギ・チドリとは顔ぶれが異なった種を探しに淡水域を巡ると、このような環境の代表種であるタカブシギやオジロトウネンなどを観察することができました。そして、ここでは帰る間際に嬉しいことにツリスガラの群れも間近に観察することができました。
今回は現地ガイドさんの協力を得ましたので、短い時間でしたが効率的な探鳥を楽しむことができました。大阪発で有明海周辺を訪れるツアーは今後も企画していく予定ですので、こちらもぜひご期待ください。ご参加いただきました皆様どうもありがとうございました。
田仲謙介