【ツアー報告】深山の渓流に棲むヤマセミに会いたい!(追加設定) 2017年2月1日
(写真:ヤマセミ 撮影:山口勝業様)
27日に続いての追加設定で再びヤマセミの姿を求めて出発となりました。この日も天気予報は概ね晴れで気温も高めとのことでした。ただ、早朝の東京駅前は薄曇りで高速道路から富士山の姿を眺めることはできませんでした。
1日、この日もバスは順調に進み、途中休憩を挟んでも2時間ほどで現地に到着しました。到着後は観察機材の準備をして、まずは最もヤマセミの可能性が高い場所周辺で過ごしました。川辺ではセグロセキレイ、カワガラス、ジョウビタキなどの姿があり、上空をノスリが旋回飛翔していました。その後はやや移動して橋の上から周囲を見回しましたが残念ながらヤマセミの姿はなく、周辺を旋回飛翔するトビの姿や湖面に浮いているホシハジロ、キンクロハジロなどを見て一旦昼食としました。昼食中も周辺を見てみましたが、ここで最も期待していたクマタカの出現はなく、代わってエナガの比較的大きな群れがしばらくの間楽しませてくれました。昼食後は川沿いを歩いてみましたが、ここでもヤマセミの姿はありませんでしたが、複数のカワガラスが川面を飛び、川石に止まって独特のポーズをとってくれたほか、潜水して採食する行動も楽しむことができました。そして駐車場付近まで戻ってきたところで、比較的低い場所をハイタカが旋回飛翔してくれたためじっくり観察することができました。その後は再び午前中に行った場所周辺を歩きました。小鳥の姿は少なめでしたが、湖畔ではタヒバリやホオジロの姿があり、遊歩道沿いではジョウビタキ、カワラヒワ、シジュウカラなどが見られました。橋付近ではヤマセミのいる雰囲気がかなりありましたが、やはりここでもその姿を見ることはできませんでした。湖畔には多くの木々がありますが、その中には常緑樹もあるため、ここに逃げ込まれると双眼鏡でも探し当てることができないため、その可能性があったかもしれませんでした。やむを得ず最上流部まで一旦移動してみることにしました。すでに夕方になっていたことから付近の工事が終了していたようで、午前中に比べて周辺はかなり静かになっていました。ひとまず午前中には行けなかった場所に向かい、再び川面や周囲の木々を見回してみることにました。かなり静かな状況だったため期待しましたが、佇むアオサギの姿があったのみでした。時間もかなり押してきていたため、最後に再び橋のところで観察して終了することにしバスを出発させました。走らせながら何気なく対岸の木々を見ていたのですが、何となく気になった箇所があったため一旦バスを止めていただき双眼鏡で見てみると幸運にもヤマセミが止まっていました。その後はバスを安全な場所に移動して全員で観察しました。最初にいた場所はあまり角度が良くなかったですが、観察しているとヤマセミが飛び立ってフワフワした独特の飛翔を見せてくれました。一旦見失いましたが再び対岸の木に止まっている姿を見つけることができ、再びじっくり観察して17:00過ぎに現地を出発しました。
今回もヤマセミの出現が全くなく非常に難しい状況でした。たまたま幸運が重なり、最後の最後でヤマセミの姿を見ることができましたが、予想外に周辺での工事が多く発生しており、思ったような静かな環境での観察ができなかったことが残念でした。ただヤマセミは人気がある鳥のため、今後も何かしらの形で観察ができるような企画をしていきたいと思います。この度はお疲れ様でした。
石田光史